「ボールをよく見て」で生じる弊害とは? 眼と手の連動性高める“周辺視野”トレ
■ビジョントレーニングを指導…野口信吾氏「インパクトの瞬間はあまり見ていない」
「ボールをよく見て打ちなさい」。打者なら誰もが一度は言われたことがあるのではないだろうか。しかし、プロ野球選手の打撃写真を見てみると、インパクトの瞬間ではなく、その前方を見ていることが多い。
野球技術向上に特化したスポーツビジョントレーニングの指導を行う野口信吾氏は「ボールをよく見て打つということは、あまりしたくありません」と、野球指導者とは真逆の理論を提唱する。
【全選手必見】眼と手の連動性高め打撃向上にもつながる “周辺視野”を広げるトレーニング
「野球を始めたばかりの子は、そもそもどうやればいいのかわからないので、その流れで“ボールを見なさい”というところから始まる。ただ、ある程度野球ができるようになると、ボールをよく見ていたら反応が遅れてしまったり、ボールに寄っていってしまう弊害があります。実際、インパクトの瞬間はあまり見ていません」
動画内では、前方を見ながら、両手に持ったお手玉などを上げて捕るトレーニングを紹介している。慣れてきたら手の幅を広げたり、歩きながら行うことで難易度もアップする。
目を動かさずに一点を凝視した時、約30度以内の視野を「中心視野」というが、このトレーニングをすることで、それよりも外側の「周辺視野」が広がる。眼と手の協応作業で、打撃力向上にも役立つというわけだ。
「ボールをよく見て当てるバッティングばかりしていると、当たるところを最後まで見ようとして首が寝てきたりしてしまう。このトレーニングも一緒で、お手玉を捕ろうとして体が前のめりになったり、肩が上がったりしないように。何も考えずにリラックスして上げるのを意識してください」
家などの限られたスペースでも簡単にできるビジョントレーニング。気軽に毎日続けて、視野を広げていきたい。
【関連記事】
・【絶賛公開中】野口信吾|【プロ選手多数導入】野球が上手くなる重要練習「ビジョントレーニング」
・【#1無料動画】長坂秀樹|【3ヶ月で子どもが変わる】スカウトの目に留まる選手になるための「投手力向上トレーニング」
・【第1話無料】高島誠2|【3ヶ月で子どもが変わる】高校野球でレギュラーの座を掴むための「打撃力向上トレーニング」
・多賀少年野球クラブ監督 辻正人|カリスマ監督が直伝「幼児野球指導」 公式戦未勝チームへ授けた「勝利の秘訣」
・江戸川区立上一色中監督 西尾弘幸|全国常連上一色中は なぜ選手が伸びるのか
・取手リトルシニア監督 石崎学|3度の全国制覇を誇るリトルシニア監督から学ぶ 選手の未来をつくる基礎練習