“7つの球”で選球眼強化 やれば「全然違う」、中学軟式強豪の“ボール球振らない”練習法

“7つの球”で選球眼強化 やれば「全然違う」、中学軟式強豪の“ボール球振らない”練習法

■中学軟式強豪の上一色中・西尾弘幸監督が教えるストライクゾーン習得法

 

 2022年に全日本少年軟式野球大会を制した江戸川区立上一色中学野球部は、毎年のように強打が目立つチームだ。西尾弘幸監督はどんな打撃指導をしているのか。そこには、どんな秘密があるのか。

 

【全打者必見】7つのボールで一工夫 中学軟式強豪の“強打を生む”ストライクゾーン習得術

 

 同校のチーム練習に1日密着した動画で、今回紹介するのは選球眼を磨くための独自練習法だ。選手たちがこれに取り組むことによって、ストライクゾーンの習得につながり、打撃にも好影響を与えているという。

 

 用意するのはボール7個。それをホームベースの底辺に沿って並べていく。両端はボール半分がベースにかかった状態で置けば、きれいに並ぶ。これで準備はOKだ。

 

 右打者の内角側から【1】~【7】までの7種類のコースを意味しており、例えば、【1】のボールの上を通ったストライクは「【1】のストライク」、【4】のボールの上を通ったストライクは「【4】のストライク」、【5】のボールの上を通ったボール球は「【5】のボール」となる。

 

 バッターはピッチャーが投じた球を打席で見て、どのコースを通ったかを判断する。【2】のストライクと見たら「【2】のストライク」と声に出す。ただし、ボールが来た瞬間に言わなければならない。

 

 続いて、球を受けたキャッチャーが“答え”を、こちらも声に出して言う。バッターとキャッチャーが口にした内容が同じならば、バッターは正しく球を見極め、ストライクゾーンを認識していたことになる。

 

 最初、投手は下から投げる。「10球、下から投げて(バッターは)6球以上当てないといけない。今のはストライクかな、どうかな、じゃ駄目ですよね。瞬時に判断しないとバットが出なくなっちゃう。はじめはどうしても【4】かな、【3】かな、ってなってしまうので、これを一瞬で言うように」と西尾監督は説明。それが第1段階。次に投手が上から投げて、また同じことをやっていく。

 

 この練習をする、しないでは「全然違います」と西尾監督は声を大にする。優勝した世代の選手も夏の全国大会前はボール球ばかり振っていたそうだが「これをかなりやっていって、ストライクを振れるようになっていったんです」。ストライクゾーンを覚えることで、選球眼にもつながっているわけだ。

 

 全国大会常連の強打のチームが行う7個のボールとホームベースを使った練習方法は、すぐに取り入れることが可能。ほかにも、動画の中で西尾監督はバッティング指導でこだわっているポイント、チームとしてのバッティングの考え方なども、わかりやすく述べている。

 

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