“狭い校庭”を有効活用 スピーディに実戦感覚強化…中学軟式強豪の「バントゲーム」

“狭い校庭”を有効活用 スピーディに実戦感覚強化…中学軟式強豪の「バントゲーム」

■2022年全国制覇、強豪・上一色中学野球部が取り入れるユニーク練習

 

 江戸川区立上一色中学野球部は狭い校庭、短時間練習で2022年の全日本少年軟式野球大会で全国制覇を成し遂げた。その環境下で西尾弘幸監督はどうやって、子どもたちを日々、上達させているのか。さまざまな工夫がされているチーム練習に1日密着した動画で、今回紹介するのは、実戦感覚を強化する練習として取り入れている「バントゲーム」だ。

 

【全指導者必見】練習環境を最大限に活用 短い塁間で攻守にスピーディに動く実戦練習

 

 この練習について西尾監督は、「通常より短く、バッテリー間が15メートル、塁間が20メートルで行います」とまず説明。距離が短いのだから、守る方は捕ってすぐ投げなければいけない。スピーディーな動きの上に、瞬時に状況判断を行う必要もある。「打つ方は基本的にバントしかできませんが、ゴロになる打ち方も入れていいとしています。バント(の構え)で振るだけですね」。この条件でゲームスタートだ。

 

「バッターランナーも全力でいかないとアウトになってしまうので、(攻撃側も守備側も)お互いに全力でやらないと」と西尾監督。例えば2死ー、三塁なら攻撃側はセーフティーバントで生きるしかない。「どうやって点をとるか、考えないと駄目なんですよ」。守る方にしても、近い距離の中で的確に送球しなければならず、技術を身に付ける練習にもなるわけだ。

 

 西尾監督は「(距離を)短くすると、寒いときなどは、いいですよね。投げることに負担もかからなくなるので」とも口にする。実際に、「ピッチャーには、あまり思い切り投げないでやらせるようにしている」とのことだ。バントゲームのなかにも、いろいろな狙いが隠されている。狭い校庭でもできるというよりも、狭いところでやることに意味がある。上一色中の練習の奥深さがわかるところだ。

 

 動画では「バントゲーム」を行う選手たちに、西尾監督がアドバイスする場面も出てくる。攻撃面でも守備面でも、さまざまなプレーが飛び出したなかで、指揮官は、この日の練習をどう見たか。これもまた指導者にも選手にも大いに参考になるはずだ。そのすべてをぜひチェックしてほしい。

 

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