「俺の言うことを聞かない」は選手の責任? 大人が磨くべき“言葉を響かせる力”
■日米球界で指導経験…倉野信次氏が語る「伝える力」の重要性
「話しているのに選手が聞いてくれない」「言っていることを理解してくれない」……。日頃、そう感じたり悩んだりしている指導者・保護者も多いのではないだろうか。しかし、そこで「選手の問題」とせず、自分自身にベクトルを向けてみることも必要ではないだろうか。
【全指導者・保護者必見】「自分に原因を持って考えよう」 日米球界を知る現役コーチが語る“言葉の伝え方”
ソフトバンク投手コーチとして千賀滉大(元メッツ)らを育て、レンジャーズ傘下マイナーでも育成コーチを務めるなど、日米球界を熟知する倉野信次氏(現ソフトバンク1軍投手コーチ兼ヘッドコーディネーター)が、選手の心を開かせる、指導者が持つべき「伝える力」について講義する。
「『あいつは、俺の言うことを聞かない。だからダメなんだ』というフレーズを、よく現場で聞きます。でも実は、選手に聞かせられないのは自分に原因があります。自分に原因を持って考え、次のアプローチを考えることが大切です」
指導者・保護者は長く人生を歩んで来ている分、知識も経験も豊富だ。しかし、その分、子どもたちが思うように理解をしてくれないと、その場の感情で動いてしまい、時には怒鳴ってしまうこともあるだろう。
だが、そこで一度立ち止まり、自身を見つめてほしいと倉野氏は言う。「100の理論を持っていても、相手に響かせられなければゼロになる」という言葉は強烈だ。
選手の性格はどうか、話すタイミングは適切か、言葉のチョイス、声のトーンはどうか……。考慮すべきことはたくさんある。それらを含めて「伝える力」を磨く重要性を倉野氏は力説していく。そしてもう1つ、「伝える力」と共に意識してほしいフレーズも紹介している。
日米での経験を生かし、常に知識をアップデートしている倉野氏の言葉は説得力を持つ。子どもたちへの“声掛け”に課題を感じているコーチや親は必見だ。
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