子どもに最適な「打席に立つ位置」とは? ボールに集中する“米国式”打撃練習法
■米国の少年野球チームで監督…新谷信明氏が紹介する練習術
「指導者はエンターテイナーであれ」をモットーに、米国で少年野球チームの監督を務め、アカデミーも開講している新谷信明氏。今回の動画では、新谷氏に師事し自身も「野球スキルコーチ」として活動している菊池タクト氏との特別対談を通して、“米国式”の打撃練習法を公開する。
【テキストリンク例】“遊び感覚”でできる! 子どもが自然にボールに集中する米国式打撃練習法
最初に、打席で立つ位置を決める。ホームベースの上にティースタンドを立て、ティースタンドと前足(右打者の場合は左足)の位置を合わせる。そしてホームベースからどれくらい離れて立つのかというと、投手と捕手を結んだ線に対して垂直にバットを置き、先端をティーに付け、グリップエンドの位置に前足のかかとが来るようにする。
これで前足の場所が決まったことになる。そこから肩幅に股を開き、後ろ足(右打者の場合は右足)の場所を決める。これが打席で立つ位置の基本である。
立ち方がわかったら、次にバットを振る動作に移る。「大事なのは下半身を使って振ることです。前足をロックし、後ろ足を回しながら振ります」と新谷氏。バットを振り切った後には静止し、そのままの体勢を3秒間キープ。「3秒間我慢できずに、ふらついてしまうようであれば、きれいなスイングとは言えません」と説明する。
いよいよボールを打つ作業となるが、最初は色のついたプラスチック製の軽いボール(もしくはバドミントンのシャトル)を用意する。
コーチ役が打者に対し投手方向から、同時に色の違う2個のボール(シャトル)を投げながら、「白!」と言ったら白の球、「赤!」と言ったら赤のボールを打ち分ける。新谷氏はこの練習の目的を「子どもに素振りをさせると、同じ軌道ばかりをスイングしがちなので、自分でボールを見て、バットを操作し当てることを体にしみこませたいからです」と語った。
さらに、コーチ役が打者の至近距離に立ち、顔あたりの高さから2個のボールを同時に落とし、「上!」と言ったら上にあるボール、「下!」と言ったら下のボールを打つ、という練習も紹介した。
日本ではなかなか見られない練習方法だが、子どもはゲーム感覚で取り組めそうだ。「放っておいてもボールに集中するメリットがあります」と新谷氏。米国式はユニークかつ興味深い。
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