“ゲーム感覚”で守備力がアップする 選手に広がる笑顔…中学軟式強豪のユニーク練習
■2022年に全国制覇…東京・江戸川区立上一色中が取り入れるユニーク守備練習
野球はミスがつきもの。守備においてバックアップは欠かせない要素だ。2022年の全日本少年軟式野球大会を制した東京・江戸川区立上一色中は、自然とバックアップやトスの意識を養えるユニークな練習を取り入れている。
【指導者必見】カバーの意識向上、トスが上達 2022年全国V…中学強豪の珍練習
公立校の上一色中はグラウンドが狭い。しかし、工夫を凝らした練習で守備力を高めている。チームを率いる西尾弘幸監督は、バックアップの意識を高める練習を重視。動画で“上一色メソッド”を紹介している。
その1つが、内野ノックでの「バックアップトス」。ゴロを捕球した選手が、カバーにきた選手にボールをトス。受けた選手が一塁に送球する。素手でトス、グラブトス……。捕球した選手は様々な形で、近くにいる選手にボールを預ける。
「ミスを想定して、投げられない時にトスして投げてもらう。バックアップの意識。何かあったら自分が助ける、自分が行くという意識ですね」と西尾監督は語る。こうした練習を反復することで。トスが自然に上手くなっていくという。
実戦ではなかなかできるプレーではない。だが、西尾監督によると、ゴロ捕球するも体勢を崩した遊撃手が二塁手にトス→一塁に送球してアウトにしたことがあるという。「そういうプレーが出たらチームが一気に盛り上がりますよね」と語る。
ノックでは、バックアップする選手は大声でトスを要求。喜々として練習を行っている。「選手が喜んでやれることがいいのでは。彼らにとってはゲームみたいな感じですからね」と西尾監督は目を細める。
バックアップの意識を高め、トスも上手くなる“一石二鳥”の練習。上一色中の取り組みは、大いに参考になりそうだ。
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