学童野球の名将が“学年別監督”を導入しない理由 野球講演家も同感「あるあるですね」
■辻正人監督と年中夢球氏が語り合う「指導方針の食い違いを避ける方法」
日本一3度を成し遂げた学童野球界の名将、滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督と、野球講演家として多くの指導者・保護者をメンタル面からサポートしてきた年中夢球氏が、“少年野球界のより良い未来のために”という主題で語り合う特別対談の第4回。
今回のテーマは、同じチーム内の指導者同士で起こる「指導方針の食い違い」について。TURNING POINTユーザーからの、「他のコーチは叱る指導をするが、自分は子どもたちをサポートする指導をしたい。この食い違いをどうするべきか」という質問から対話がスタートする。
【全指導者必見】指導者同士の“食い違い”を避ける方法とは? 名将と名講演家が語り合う「組織論」
年中夢球氏がまず指摘したのが、その“食い違い”がどこで生じているかだ。「チームの根っことなる方針が違っているのであれば、移籍しいた方がいい。でも方針は同じで、そこに向かうまでの方法論が違うだけであれば、それはそれでいい。叱る指導者ばかりでは問題ですが」。
そして、根本的な方針を覆すものでない意見であれば、1対1で話すのではなく、「みんなの前で話す。そうすればクレームではなく、問題提起になる」と続ける。
辻監督もまた、その意見に深くうなずき、自チームの例を取り上げる。学童では学年別で監督を置くチームが多いが、多賀少年野球クラブでは「長年やってきて、今は全員(の指導者)が全員(の選手)を見るようにしています」という。
その考えに至った、ある試合でのエピソードを辻監督は語るが、「メッチャわかります。あるあるですね」と年中夢球氏も苦笑。年中氏もまた自身が経験した少年野球チーム内の“断絶”エピソードを語り、「練習方法の確認よりも、チーム方針の確認をすることが大事」と力説する。
最後に両者は、「子どもがかわいそう」という状況に陥らないために、視聴者・コーチが意識すべきことをアドバイス。野球チームのみならず、一般社会での組織論にも通じる2人の言葉だ。
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