“眼”に潜む思わぬ危険と悪循環…無意識にやってしまう行動で「ガチガチになる」
■スポーツビジョントレーナーの野口信吾さんが解説する冬場の注意点
目にも止まらぬ剛球をバットで打ち返す、強烈な打球を捕球する――。野球という競技は「眼」が極めて重要だ。First-Pitchでは少年野球の現場を知る“凄腕コーチ”12人に取材。昨季パ・リーグ首位打者に輝いた日本ハム・松本剛外野手らをサポートするスポーツビジョントレーナーの野口信吾氏によると、眼の動きが鈍くなると怪我のリスクも高まるという。オフシーズンはどんなことに気を付けて練習に取り組むべきだろうか。
アマ選手からトッププロまで約600人を指導してきた野口氏。目線を安定させるためにどうすべきかをベースに、選手に助言を送る。冬場のオフシーズン、まず気を付けたいのは寒さで首や肩が固まってしまうことだという。
「冬場は首や肩をすくめてしまうことが多いのではないでしょうか。そうすると首回りが硬くなり、眼もガチガチになってしまいます」
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眼と首は連動している。眼がリラックスした状態だと、首は左右にすんなり動かせる。しかし、眼に力を入れる=にらみつけるような状態になると首の可動域は狭まってしまう。結果、怪我のリスクが高まる他、眼を柔軟に使えないためボールを体で追わなければならないという“悪循環”に陥ってしまう。
■冬場の練習前に取り入れたい「目と首のストレッチ」
寒くなるとその傾向が高まることから、野口氏は眼と首のストレッチを勧めている。基本的な動きでOK。左右、上下、斜めに動かして柔軟性を高めた上でウォーミングアップに入ることが望ましいという。
「チームでやるなら、ビジョントレーニングを行ってからアップ、やらずにアップすることで比較し、効果を実感してもらうのもよいかもしれません。アップ前にやっておくと良い状態を保てると思います」
オフシーズンはボールを使う時間が減る。地域によっては、雪などの影響でグラウンドが使えなくなるチームもあるだろう。ビジョントレーニングを取り入れる絶好機ともいえる。
(片倉尚文 / Naofumi Katakura)
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