しっかり“立てれば”野球がうまくなる!! 専門家が実演する「能力確認テスト」
■東農大・勝亦陽一教授「うまい選手は立つことが上手」
野球のパフォーマンスを上げる方法を研究し、実際に少年野球の子どもからプロまで幅広く指導した経験のある東農大の勝亦陽一教授が、野球のプレーを大きく左右すると訴えるのが「立ち方」だ。簡単そうに見えて、実は難しい「立つこと」。正しく立てているのかチェックするテストを、勝亦教授に実演してもらった。
勝亦教授は、体の使い方を中心とした技術やトレーニング指導と研究を続けている。その中で、うまい選手の共通点に気付いた。
「うまい選手は立つことが上手です。立つ動きが乱れることで、野球のパフォーマンスが上がらない選手も見てきました」
正しく立つことは一見簡単そうだが、奥が深い。野球は立った状態から移動したり、体を回転させたりする。正しく立てていないと、投げる、打つ、捕るといった動きに影響が出る。
■正しく立つポイントは「かかと」、「母指球」、「小指球」の3点を意識
片足で正しく立つために大切なのは、「かかと」、「母指球(親指の付け根)」、「小指球(小指の付け根)」の3点が地面につけること。3本の脚でバランス良く立つ三脚のイメージだ。
自分は正しく立てているのか。勝亦教授は“現在地”を知る方法を実演した。例えば、片足で立ち、両手を前ならえのように前に出す。そして、両手の親指を立てて、顔は動かさずに目だけで左右の親指を3秒ずつ順番にじっと見る。重心が前後左右のどこかに偏っていると、バランスを崩して真っすぐ立てない。
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その他にも、片足で立ってから、浮かせた方の足を後ろに伸ばしながら片手を前に出すメニューや、片足立ちしながら椅子に座ったり立ち上がったりする「立ち方のテスト」を実演している。
勝亦教授は、立ち方に課題があり、制球難に苦しんだ高校球児を指導した経験がある。片足で立つように指導すると、真っすぐ立っていられなかったという。これは「投球する時にグラグラした状態で投げていることになります。最初の立つ姿勢ができないまま次の動きに入れば、コントロールを定めるのは難しいですし、再現性も低くなります。打撃も同じです」と勝亦教授。立つ重要性を強調する。
少年野球でも、指導者から「しっかり立ちなさい」、「バランス良く立ちなさい」と言われる子どもたちは多い。だが、言葉の意味が理解できず、立ち方を修正できなければ、パフォーマンスは思うように伸びない。正しく立つことから全ての動きは始まる。
(First-Pitch編集部)
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