“弱小チーム”に促した意識改革 全国制覇3度…学童のカリスマが授けた「得点の方程式」
■多賀少年野球クラブ・辻監督が出張指導…紅白戦を視察、課題を指摘した
滋賀県の学童野球チーム「多賀少年野球クラブ」は過去に日本一に3度輝くなど、全国屈指の実力を誇る。チームを率いる辻正人監督が、なかなか勝てないチームに“出張指導”を行った。得点するための考え方を選手だけではなく指導者、保護者にも“伝授”。動画では、辻監督の言葉に耳を傾けていた子どもたちに、どんどんやる気がみなぎってくるのが分かる。
東京都内の学童チームに出張指導に出向いた辻監督。まずは紅白戦を実施するように指示した。「紅白戦を見ると、練習しているメニュー、していないメニューが分かります。1イニングで分かると思います」。無死一塁、カウント1-1からのゲーム。投手、走者、打者、捕手の動きを見ていた辻監督は「もう分かりました。集合を掛けます。全員来てください」とすぐに声を上げた。
実施したのはミーティング。野球で何よりも大事なことは「1点を取る形を作ること」とし、そのために“1死三塁”を作ることが大事と力説した。例えば走者なしで長打を打った時。アウトカウントによって二塁で自重するか、リスクを負っても三塁を狙うかが変わってくるという。「これが分からないと野球ができません」と辻監督は語る。
【指導者必見】日本一3度…学童野球のカリスマが明かす「勝利の秘訣」“弱小チーム”に授けた得点の方程式
更に1死三塁を作るための方策として、走塁の重要性を伝授。走者は次の塁を狙い、打者はこれを助ける意識が必要であり、逆に守備ではバッテリーが走者を次の塁に進ませないように注力すべきと説く。「動かないチームは得点できません」とも伝えている。
保護者には「野球は考えなければならないので、頭が良くなります。次のこと、次の次のことも考えていかなければなりません」とも呼びかけている。得点を偶然に頼らず必然に変える。辻監督の言葉に、勝つための秘訣が詰まっている。
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