甲子園V投手も実践 ウォーミングアップにも導入可能…球速アップにつなげる「お尻強化」
■身長168センチで最速152キロを投じた長坂秀樹氏が解説
軸足に体重を乗せてパワーを溜め込むにせよ、踏み出す前足でパワーを受け止め推進力に変えるにせよ、投球動作において大切な筋肉となるのが、大臀筋や中臀筋といった「お尻の筋肉」だ。
では、球速アップにもつながるこの重要な部位を“手軽に”鍛えるには、どうすればいいだろうか。小中学生対象の野球塾「Perfect Pitch and Swing」を主宰する長坂秀樹氏が、ウォーミングアップにも取り入れられる、子どもたちにお勧めのトレーニング方法を動画で解説している。
長坂氏が小中学生から受ける最も多い悩み相談は、「速い球を投げたい」だという。米独立リーグなど4か国でプレー経験を持つ長坂氏は、引退後に中学硬式チームの強豪「湘南クラブ」でコーチを務めた時期があり、そこで、のちに東海大相模高で甲子園優勝投手となる小笠原慎之介投手(現中日)を指導。小笠原投手も当時、同様の悩みを抱えていたといい、そこで勧めたのが動画で紹介している「お尻トレ」だった。
【ピッチャー必見】プロの投手も中学時代に実践、球速アップが期待できる「お尻トレ」
方法は、うつ伏せの体勢から行うシンプルなものだ。場所も取らず、自重で負荷をかけるので特別な器具を使う必要もない。とはいえ、シンプルだからこそ奥が深い。足の角度を変えることで刺激の入るお尻の部位も変わってくるし、少しでもやり方が間違えると、本来得られるべき効果も得られない。動画の中では、実演するモデルに対して、長坂氏が足の使い方や位置、角度などを細かく指導しながら、わかりやすく解説をしている。
小笠原投手は湘南クラブ時代、練習や試合前のウォーミングアップにこの「お尻トレ」を取り入れ、その後150キロ超を投じる飛躍へとつなげた。「野球をしている人はお尻が大きいのではなく、野球がうまい人はお尻が大きい。お尻をうまく使えると力が出ます」。
身長168センチの体格ながら、「体の使い方とトレーニング方法で球速は上げられる」という信念で球速を152キロまで伸ばし、世界と渡り合った長坂氏の言葉には説得力がある。練習や試合前にも、自宅でもできる「お尻強化」を動画で学び、速球を投じる土台を作ってほしい。
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