中学日本一・取手リトルシニア石崎学監督の指導法 成長に不可欠な「今、学ばせたい」こと
■日本一達成も…見ているのは子どもたちの未来
今年も中学野球の硬式日本一を決める「第17回全日本中学野球選手権大会 ジャイアンツカップ」が8月15日から始まる。昨夏の覇者・取手リトルシニア(茨城)の石崎学監督の指導理念もTURNING POINTには収録されている。中学時代の今しかできない“基本”を大事にしてもらいたいと願っている。強豪チームの監督の思考を覗いてみたい。
成長過程には個人差がある。プロの中でも大学や社会人に進んだ後に才能が開花した選手も多い。「今やっておかないとダメなこともあるし、逆に今やっても、あまり効果が得られないものにたくさん時間を費やす必要もないのかなというふうに考えています」と一日でも長く野球を続けられるような環境づくりに力を注ぐ。
【実際の動画】聞いてみたい中学日本一監督の指導法 子どもたちに「今、学ばせたい」こと
練習の中で子どもたちにもわかるように考え方を伝えている。「今はどちらかというと、自分の体を巧みに動かすとか、バランスよく動かすこと(が大切)。子どもたちに言っているのは『野球は無差別級のスポーツなんで、階級別じゃないんだよ』と」。中学時代は体の大きさによって、野球の上手、下手を判断するのではなく「投げることも打つことも、骨や体を上手に動かすことができるようになることが大事。(そうすれば)高校に行って強い筋肉が備わったとき、それを上手に動かせば、さらに打球が遠くに飛ぶということにつながる」。技術よりも体の成長に重きを置き、指導をしている。
その他にも、多数の部員がいる中で「選手たちを(試合での起用も練習メニューも)平等にしています。あくまで先で野球をやるための練習なので」と取手リトルシニアの指導方針であったり、実施している平日練習の狙いとメニューの考え方などを紹介。日本一を果たした全国屈指の強豪であっても、成長途中の中学生を指導する立場として、目の前の勝利以上に選手の未来を考えている。
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