野球界によくある「メンタル弱い」の解決策 専門家が伝授、信号を“赤にしない”手順
■学童野球の名将・辻正人監督と野球講演家・年中夢球氏は「メンタル」の質問に回答
試合で力を発揮できないのは「メンタルが弱いせい」ーー。野球界に限らず、スポーツ界全体において昔から言われることだが、果たして本当にそれは精神面の問題なのだろうか。
【全保護者・指導者必見】「メンタルは最初に来るものではない」 専門家提言…試合で実力を発揮するためにできること
日本一3回の学童野球の強豪、滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督と、数多くの選手や保護者・指導者をメンタル面でサポートしてきた野球講演家の年中夢球氏が、「少年野球界のより良い未来のために」をテーマに語り合うシリーズ。第5回は、ユーザーから寄せられた「メンタル」に関する質問へ両者が提言する。
辻監督、年中夢球氏共に共通するのは、「メンタルは最初に来るものではない」ということ。根本的に目を向けなければいけないのは、試合で力を発揮できるだけの技術習得が本当にできているのかどうか。「練習での土台がなければ、試合で同じメンタルでプレーするのは難しい」と口をそろえる。
「世界一楽しく!」を辻監督は、「練習の中で溶け込んだメンタルを使っている」と独特の表現をする。全国を行脚し、さまざまな現場の声を聞いてきた年中夢球氏のアドバイスは、より具体的だ。
「普通に1メートルを跳ぶのは簡単なのに、10階建てビルの間の1メートルの隙間となると、途端に人間は跳べなくなる。環境が変わることで自分の中で苦しくなる。練習でできるけれども、試合では……も同じ。試合が特別なことになってしまい、練習と1本で繋がっていない」
そうした具体例を挙げた上で、年中夢球氏は「赤信号になりそうな心を青信号に戻す」方法をいくつか紹介。選手を「アドレナリン型」と「ドーパミン型」の2タイプに分けて、その上での声掛けの工夫も教えてくれる。
最後に2人が語る、保護者や指導者の言葉掛けで注意すべきことも共通している。単に「メンタルが弱い」の一言で嘆くのではなく、子どもの成長のために大人ができることは、いろいろある。
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