「怒る」と「叱る」の“境界線”とは? 名監督と名講演家が語り合う、令和の指導術

「怒る」と「叱る」の“境界線”とは? 名監督と名講演家が語り合う、令和の指導術

■多賀少年野球クラブ・辻正人監督と年中夢球氏が「怒る指導の必要性」を語る

 

 令和の時代にも「怒る指導」は必要なのだろうか。今回の動画では、今年指導歴36年目を迎える多賀少年野球クラブの辻正人監督と、野球講演家の年中夢球氏が特別対談を行い、子どもたちとの適切な関わり方を提言している。

 

【全指導者必見】令和の時代に「怒る指導」は必要? 名監督と名講演家が語り合う言葉の“環境づくり”

 

 まずは「罵声」についての定義。大きな声を出せば、指導者側は注意のつもりでも、選手側が「怒られた」と感じれば、それは「罵声」になるということだ。

 

 辻監督は「褒める時は大きな声で、注意する時は小さな声ですればいいのではないでしょうか」と解決策を示す。

 

「声のトーンだけでもだいぶイメージが変わります。大きな声で注意をすることが“怒っている”ということにつながる。表情も、口角を上げて話すと、圧力がなくなります」

 

 年中夢球氏は「怒る」ことと「叱る」ことの違いについて言及。三振や失策など、「やれない」ことに対して感情的になるのはNG。全力疾走や声がけを怠るなど「やらない」ことに対して叱ることには肯定的だ。

 

「叱るところと叱り方を間違えると“怒る”になります。感情でやらずに愛情を持ってやること。子どもたちの未来のことまで考えて叱るのは、いいのではないかと思います」

 

 ただ、子どもたちにもプライドがある。親や同級生、後輩が見ている前で叱られるのは、あまり気分がいいものではない。そこで、指導者はどうするべきか。ちょっとした気遣いで、周囲の雰囲気を悪くすることなく、本人も素直に注意を受け入れることができる方法を辻監督が提案してくれる。

 

 その後は大げさに褒めるなど、叱りっぱなしにならないことも大切。子どもたちが楽しくプレーできる環境作りもまた、指導者の大きな役割の一つだ。

 

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