軟式強豪中学の驚くべき“練習スタイル改革” 時短&休日増で変わった選手の意識

軟式強豪中学の驚くべき“練習スタイル改革” 時短&休日増で変わった選手の意識

■上一色中・西尾弘幸監督「子どもたちが高校から上に行って通用するように」

 

 東京・江戸川区の上一色中は、これまで全国中学校軟式野球大会で2度の準優勝、全日本少年軟式野球大会では2022年に初優勝に輝くなど、中学軟式野球の強豪として知られる。

 

 公立でも強豪校となれば長時間練習を行い、レベルアップを図ることが多い。西尾弘幸監督も、以前は例に漏れず「前は1日8~10時間やっていた」という。しかし、コロナによる活動制限を繰り返すうちに、考え方が180度変わった。動画内では、現在の練習スタイルに変更したことによる選手の意識の変化を詳しく説明している。

 

 現在は平日も土日も練習時間は極端に短くなった。以前はどうしても「ダラッとした感じがどうしてもでてきていた」と明かす。長くなればなるほど、どこかで手を抜くことを覚え、ふと気が抜けた瞬間、怪我にもつながりかねない。自宅での勉強時間も削られるため、学業面にも支障が出るだろう。

 

 西尾監督は「子どもたちが高校から上に行って通用するように」と考えた時、“やらされる練習”ではダメだと痛感。大胆な指導方針の転換に踏み切った。短時間練習の効果についても力説している。

 

【指導者必見】“やらされる練習”ではダメ 中学軟式の強豪指揮官が力説…練習改革が生む「意識変化」

 

 休日も増やした。雨が降り、グラウンドが使えなければ、以前なら室内でできる筋力トレーニングに切り替えたが、今は休みにしている。昔は雨乞いをする部員もいたが、今は練習が中止になっても誰も喜ばない。それどころか……。意外な行動を取り始める部員たちに、西尾監督も「びっくりですね」と動画内で驚きを隠せない。

 

 惰性でただ数をこなす練習と、自ら進んで取り組む練習とでは、どちらの方が上達が早いかは明らか。先々で通用する選手を育成するため、自主性の芽を摘むことなく、伸ばすことこそが、指導者の重要な使命だということが、動画からは伝わってくるはずだ。

 

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