
制球力向上に「近道」はない 沢村賞右腕が説く「体で覚える」ための反復練習
再現性の高い投球フォームを作ることが制球力アップに繋がる
投手にとって制球力の欠如は深刻な悩みだ。ストライクが入らず自滅する状況を打破するには何が必要か。現役時代に精密なコントロールを武器とし、2012年には沢村賞を受賞した元ソフトバンクの攝津正氏は、制球力向上の秘訣を「体で覚えること」だと強調する。いくら体を鍛えても、実際に投げて感覚を掴まなければ制球は良くならないというのが、百戦錬磨の右腕がたどり着いた一つの結論だ。
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制球力を高めるのに重要なのは、リリースの感覚だけではない。攝津氏はリズムとバランスの重要性を説く。「同じ動きをしなければ同じところには投げられない」とし、再現性を高める土台として自分なりのリズムを確立することが鍵になると話す。リズムが安定すればフォームのズレが抑えられ、狙ったコースへの精度が向上する。
練習では体にフォームを染み込ませる工夫が必要だ。攝津氏は「投げて、捕って、セットに入って投げてというリズムを、わざと一定にして体で覚える」方法を実践したと話す。意図的にリズムを固定して反復することで、無意識でも理想の形が出るように脳と体に徹底的に刷り込むのだ。
フォームを作る際は部位の連動も意識したい。「足なら足、テークバックならテークバック、左手の使い方だったら左手の使い方」と各パーツを丁寧に組み合わせていく。個別の動作が正しく機能し、それらが調和して全体の形ができることで、初めて安定したピッチングが実現するのである。
ただし実戦では「単純なフォームにならないこと」に注意が必要だ。単調なリズムでは打者も打ちやすい。駆け引きに必要な「間」を作ることは重要だが、動作のバランスを崩さないことが肝要だ。
制球を磨く作業は地道な反復の積み重ねだ。基本を体に刻んだ先に実戦技術が見えてくる。実戦に近い動きを反復練習して、体を自在に操る感覚を養うことが、精密な制球力を手にするための、遠回りに見えて最も確実で効果的な取り組み方といえる。
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