【少年野球ダイジェスト】「親の負担ゼロ」が切り拓く、学童野球の新時代と指導の質(’25 12/2)

【少年野球ダイジェスト】「親の負担ゼロ」が切り拓く、学童野球の新時代と指導の質(’25 12/2)

本日の注目テーマは「次世代のチーム運営と効率的な指導法」。保護者の負担を軽減し急成長を遂げるチームの事例や、成長期に特化した科学的なトレーニング、短時間で成果を出す指導者の工夫についてお届けします。

 

親の負担「一切不要」を徹底、病院母体チームが地域野球離れの逆を行く(参考:First-Pitch - 指導法)

千葉県東金市で活動する学童野球チーム「ASAI KIDS☆UNITED」(アサイキッズ)は、創部3年でNPBジュニアに2選手を輩出するなど急成長を遂げています。チームは医療法人浅井病院の軟式野球部が運営母体となっており、代表兼監督の野口孝之介さんは、野球離れが深刻な地域で「親が入りたいと思えるニーズにあったチーム」を目指しました。最大の特徴は、保護者の当番、練習の手伝い、グラウンド確保、遠征の車出しなどチーム運営に関わる一切の負担を不要としている点です。さらに、医療法人としての強みを生かし、最新機器を使った体成分測定や定期的なメディカルチェックを実施。怪我の予防や早期発見に努め、最先端のスポーツ科学を取り入れたコンディショニング管理を行うなど、恵まれた環境と独自の運営スタイルが地域を越えて注目を集めています。

 

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なぜ遠くに投げられない?強肩の土台を作る「肩甲骨と全身連動」ドリル(参考:First-Pitch – 守備)

オリックス・森友哉捕手の専属トレーナーを務める野球塾「夢道場」代表の久米健夫さんが、野球少年の憧れである「強肩」を実現するためのドリルを紹介しています。強い投球・送球には、肩甲骨の動きが非常に大切だと指摘。肩だけでなく、胸郭や腹筋など全身を使うことが本当の強肩につながると語っています。具体的には、肩甲骨の可動性を高める「8の字体操」(親指を立て、両腕で体の前で8の字を描く)と、腹筋を使って体を「くの字」に押し上げる「LA」の2つを推奨しています。特にLAドリルは上体反らしの姿勢から腹筋を使って押し上げる動作で、肩甲骨の可動域と胸郭を広げます。これらのドリルは短時間で効果を実感でき、怪我のリスクを減らしながら体全体を使った強い投球フォームの習得を可能にします。

 

中学野球チームに学ぶ、成長期の故障を防ぐ「量より質」の短時間練習改革(参考:First-Pitch - 指導法)

中学野球において、公立部活動のガイドラインや選手の身体的負担から、短時間で効率良く成果を出す練習法が求められています。神奈川の軟式チーム「相陽クラブ」の内藤博洋監督は、練習を「試合のためのリハーサル」と位置づけ、「濃い密度」を追求しています。動きのキレを生むために「ヨーイ・ドン」「ハイ・ハイ」といったオノマトペを活用してテンポを速め、心拍数を上げて実戦に近い緊張感を養います。群馬の硬式チーム「館林慶友ポニー」の古島弘三代表は、医師の視点から長時間練習による疲労や怪我のリスクを懸念し、全体練習を省いて個人のスキルアップを優先。成長ホルモン分泌を妨げないよう過度な走り込みも行いません。千葉の硬式チーム「京葉ボーイズ」の関口勝己監督も「土日4時間程度で十分」とし、指導者が投手を務めるなどテンポの良い練習で集中力を持続させ、「量より質」を重視するチーム改革の必要性が示されています。

 

編集部のコメント

チーム運営や練習方法を「今のニーズ」に合わせて見直すことが、選手とチームの持続的な成長を支える鍵になりそうです。

 

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