関メディ学院ポニー・井戸伸年総監督が語る高校野球で輝く選手の条件

 

　セルフマネジメント力は、高校野球で活躍する土台として欠かせない能力だ。2023年春にヤングリーグで日本一、同年夏には移籍先のポニーリーグで全国制覇を達成した関メディベースボール学院ポニーの井戸伸年総監督は「高校野球で活躍するためには、自分自身を分析できる力やポジティブな思考がとても大切になる」と語っている。

 

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　高校野球でも、監督が突然変わる事態や、怪我人が出た場合はチーム編成を変更するケースは多く考えられる。この状況に臨機応変に対応するため、選手は自分の今置かれている立場を把握し、己の強みと弱みを分析し、成長へ向けたアプローチを考えることが求められる。

 

　この考え方は技術だけではない。例として、井戸氏はチーム内で同じ技術レベルの選手が複数人いれば、ポジティブでチームの士気を高められる選手を好むと語っている。"ノリ"のいい選手の周りには人が集まるといい、こういった選手の存在がチーム全体の活力につながり、勝利を導く源泉となるという。

 

　進路選択にも同様の考え方が必要だ。塾を選ぶように、野球チームも「その先」を見据えて選定するべきだというのが井戸氏の考え。「中学のうちに成長するために、どのような指導者やどのような考え方を持ったチームと関わるべきかを考えることが大事」としている。

 

　関メディ学院ポニーでは、自分の現状や成長の度合いを「数値化」して、目に見える形で確認できる。この仕組みを通じて、選手が自身の努力を具体的な形に落とし込む流れが整えられている。井戸氏は「考え方がしっかりしている選手や熱量の高い選手ほど大きく成長する」と、成果を感じている。

 

　高校野球で活躍を目指す小中学生にとって、セルフマネジメント力を培うことは避けて通れない道。井戸氏の指導スタンスは、一人ひとりが自主的に思考し行動する文化を説いている。

 

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