【少年野球ダイジェスト】球速アップ生む“止める力” 専門家が解説…腕振りだけではパワーが伝わらないワケ(’25 11/22)

【少年野球ダイジェスト】球速アップ生む“止める力” 専門家が解説…腕振りだけではパワーが伝わらないワケ(’25 11/22)

本日の注目テーマは「野球のパフォーマンスを支える身体能力の向上」。守備、走塁、投球の各分野で、元プロや専門家が推奨する効果的なトレーニングと指導法をご紹介します。

 

球速アップ生む"止める力" 専門家が解説…腕振りだけではパワーが伝わらないワケ(参考:First-Pitch - ピッチング)

 

球速アップには、ただ腕を振るだけでなく、体幹で「ブレーキ」をかける能力が欠かせません。中学硬式野球「関メディベースボール学院(兵庫)」でトレーナーを務める藤田真悟さんは、体幹でブレーキをかけることでエネルギーが腕に伝わり、自然な腕のしなりが生まれると指摘しています。藤田さんが推奨するドリルは、投球動作で踏み込んだ形を作り、骨盤が正面を向くまで股関節を内旋させるというもの。この動きを可能な限り早く行い、惰性で回り過ぎたり前傾したりせず「しっかり止めるという感覚」を持つことがポイントです。藤田さんは、腕は「振るものではなくて振られるもの」であり、腕を走らせるためには加速だけでなくブレーキが大切になるという、ピッチングの本質を伝えています。

 

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小中学生の「守備センス」を磨くには?元プロ推奨の"能力養成術"(参考:First-Pitch - ディフェンス)

 

将来の守備力向上の土台を作るには、体を思い通りに動かす感覚や状況判断力を養うコーディネーショントレーニングが重要です。巨人のアカデミー運営に携わる倉俣徹さんは、初心者の捕球指導で「分習法」を推奨。いきなりキャッチボールをさせず、ボールハンドリングから始め、「ゴロキャッチ」「トスキャッチ」と段階的に難易度を上げることで、子どもたちの前向きな姿勢を引き出すことができると語ります。元楽天投手の土屋朋弘さんは、ボール代わりに新聞紙を使った片手捕球ドリルを紹介し、俊敏性や体の素早い切り返しを養えると説明。元ヤクルトの大引啓次さんは、内野手に不可欠な「周辺視野」を磨くため、2個のボールを同時に捕球する練習などを推奨しており、守備での対応力向上につながるとしています。これらの知見は、技術と並行して、体を自在に操る感覚を養う指導が欠かせないことを示しています。

 

走力アップに必須の"エンジン強化" 「足だけ速く」は不十分…推進力を生む「空キック」(参考:First-Pitch - ランニング)

 

野球で大きな武器となる走力を上げるには、足を速く動かすだけでなく、推進力を生み出す「お尻の強化」が重要です。ランニングトレーナーの村田和哉さんは、走力を上げるトレーニングとして「空キック」を紹介しています。これは四つん這いの姿勢から膝を90度に保ち、足を上空に上げるというもの。この際、つま先ではなく「かかと」で上に押し上げることを意識することが重要だと強調します。かかとを意識することで、お尻の筋肉(臀筋)が効率的に使われ、走りの"エンジン"部分を大きくすることにつながります。村田さんは、このトレーニングを自宅で簡単にできるとし、左右20回ずつを目安に継続することで、塁間を駆ける速さが確実に増すだろうと説明しています。

 

編集部のコメント

専門的な知見に基づいた練習は、技術だけでなく身体の連動性や使い方といった野球の本質的な能力を養うためのヒントを与えてくれます。

 

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