球速アップのメカニズム 全身の力をロスなく伝える仕組みと必要な土台

球速アップのメカニズム 全身の力をロスなく伝える仕組みと必要な土台

球速アップに必要なのは体の構造を知ることと土台の強化

 

 野球少年や保護者・指導者にとって、投手のスキルとして特に注目されるのが「球速アップ」だ。これは単に「速い球を投げる」ことだけを目的にすべきではなく、正しいトレーニング方法で段階的に取り組む必要がある。野球オンラインサロン「NEOREBASE」を主宰する内田聖人氏は「いろんな動作、遊びを通じて体を思うように動かす力を身につける」ことを大切にしている。野球だけでなく多種多様な動きを経験することで、体に必要な能力が自然と育まれるという視点だ。

 

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 内田氏が語る「球速アップ」には、二つの重要な要素が関係している。ひとつは体の構造(メカニズム)だ。「ボールに全身の力をロスなく伝える仕組みを追求する」という考え方。投球時に肩や肘だけではなく、足や体幹など全身の力を使うフォームづくりが重要となる。

 

 もうひとつが土台(フィジカル)だ。「150キロを投げるためには150キロに耐えられる土台が必要」と述べるように、筋力や柔軟性といった体の基盤が不可欠になる。これらを総合的に鍛えることで、怪我のリスクも減らしながら球速アップを図ることができる。

 

「速い球を投げることと怪我をしないことが実はイコール」という点も内田氏は強調している。例えば、投球時に体に余計な負荷がかからない仕組み、そしてそれを支える体を持つことで、球速アップの実現と安全性の両立が可能になる。このために必要なトレーニングとして、除脂肪体重を増やす筋トレや柔軟性を高めるストレッチが推奨される。それにより「自分の体のキャパ的な部分」を拡張し、体を最適に機能させる準備が整うと説明している。

 

 投手として理想とするフォームやスピードを求める際、アクセルだけを踏むのではなく、ブレーキの役割を担うトレーニングにも取り組むべきだ。高速の球を投げる際に筋肉や関節に過剰な負担をかけない体を作ることが重要であり、肩の筋力を向上させるだけでなく、肩や関節周りの制御力を鍛えることが、パフォーマンスアップの土台となる。

 

 球速アップを目指す中で、土台を鍛え、いかに効率良く力を発揮するかを学ぶ。それは単なる投球スキルを超えた、現代の野球少年たちへの貴重な教えである。

 

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