素早く威力ある球を! 鍵は重心と“グラブを持つ手”…盗塁阻止のための「クイック投法」

素早く威力ある球を! 鍵は重心と“グラブを持つ手”…盗塁阻止のための「クイック投法」

■パドレス・ダルビッシュや楽天・田中らを育てた佐藤義則氏が解説

 

 好投手になるために必要な条件とは、剛速球を投げることや制球力を高めることだけではない。相手の盗塁を防ぎ、失点を防ぐための「クイック投法」が、しっかりできることも重要だ。阪急、オリックスで現役22年、また、コーチとしても藤川球児(元阪神)、ダルビッシュ有(パドレス)、田中将大(楽天)らを育てた名伯楽である佐藤義則氏が、「正しいフォームで威力ある球を投げられる」クイック投法について、指導動画の中で実演している。

 

 クイック投法の習得は、盗塁を防いで自らの投球を助けるだけでなく、相手打者のタイミングを外すなどのピッチングの幅を広げることにもつながる。とはいえ、素早い動きが必要であるために球速や球威が落ちやすく、小・中学生レベルだと苦手にしているピッチャーも多いのではないだろうか。それでも、「正しいフォームで投げることで、強いボールを投げられます」と佐藤氏は力説する。

 

“正しいフォーム”のポイントとして挙げるのは、「重心の位置」と「グラブを持つ手の使い方」だ。

 

 クイックモーションでは、体重移動の時間をできるだけ短縮する必要があり、前足の踏み出しに時間がかかっていては簡単に走られてしまいNGだ。素早い踏み出しを実現するための要点となるのが、体の重心をうまく使うこと。「僕の中での一番速い方法」という重心の使い方を、佐藤氏は実演しながら理論的に解説してくれる。

 

【投手必見】“重心”を使って素早く威力ある球を! 名伯楽・佐藤義則氏直伝「クイック投法」

 

 グラブを持つ手の使い方も肝要だ。「(右投手の場合)左手が死んでいたらダメ。力が出せない」。はじめに構える位置は、胸の前でもベルト付近でもどちらでも問題ない。そこからパワーを落とさずにどう投げるか――。そのための“腕の使い方”も、佐藤氏は身振り手振りを交えて説明している。

 

 クイック投法が上手になるには「訓練しかない。(筋力)トレーニングをしたところで、速く投げられるわけではない。腕と足の動きを無意識に合わせられるように、同じ動きを繰り返しをやること」。佐藤氏の教えを動画で確認し、“繰り返しの訓練”によって一段階レベルアップした投手を目指してほしい。

 

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