
盗塁成功の秘訣は「速さ」ではない? 鍵を握る「リード幅」と「重心の制御」
安福一貴氏直伝の盗塁術 重心制御で成功率向上
野球において足を使った攻撃力向上は、チームにとって重要な武器となる。その中でも盗塁は、相手守備を崩し、自軍の攻撃を有利に進めるために欠かせない。盗塁を成功させる鍵としてプロ野球の舞台でも通用する技術を中学生に分かりやすく伝授しているのが安福一貴氏だ。今回はその指導の一環として行われた「スプリントドリル」の一部を紹介する。
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4年連続盗塁王に輝いた片岡易之氏(西武・巨人)も実践した、安福氏独自の盗塁成功率上昇メソッド「塁間マネジメント」を、都内で活動する中学軟式チームへ直接指導している。今回は「出塁した際のリード幅」「進塁や帰塁時の重心の割合」にフォーカスし、盗塁の効率を高めるための実践的なドリルを紹介している。
練習では、リード時の「5歩」のリズムが設定された。安福氏は「足の運びには選手それぞれの癖があるが、まずは肩幅の2倍を意識したリードを目指す」と説明。その上で、体が投手に向いている方向から逆方向(二塁方向)へのスムーズな重心移動が肝心だと強調する。「体の中心を維持しつつリラックスして右足を引くことが、盗塁スタートの精度を上げる鍵になる」と語りかけている。
さらには帰塁の意識についても言及し、「盗塁ばかりに意識を奪われず、まずは帰塁への備えが基本」と説明。「リード時は重心を7割左、3割右に置きつつ、左足に意識を集めて構えることで牽制アウトのリスクを減らせる」とその秘訣を伝授している。視線の送り方も、投手を見つめすぎず「ぼんやり全体を捉える視点」を持つことでよりスムーズなスタートが可能になるとのこと。緊張を和らげる工夫も含まれている。
日々の練習での注意点として、選手全員が「プレッシャーのある状況下」を想定して行う必要性も解説している。盗塁の成功率を高めるため、走塁におけるルーティンを確立することで、外的要因に惑わされず安定したパフォーマンスを発揮することができる。
盗塁というプレーの背後には、緻密な理論と繰り返しの練習がある。チーム全体が同じ方法で優れたルーティンを確立すれば、大きな成果が得られるだろう。毎日地道に積み上げていくことで、プレッシャーを克服するメンタルの向上と得点力アップが期待できる。
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