
相手をかく乱する全力疾走 走塁のスペシャリストが教える一塁駆け抜けの秘訣
鈴木尚広が教える一塁駆け抜けの極意
試合中に見せる「次の塁を狙う」姿勢は、どんなレベルの選手にとっても走塁の鍵を握る。巨人一筋20年、通算228盗塁を記録した「走塁のスペシャリスト」鈴木尚広氏は、敵をかく乱し次の塁を奪う秘訣を伝授している。まずは全力疾走に徹することが重要だと説き、「全力で走ることで内野手を焦らせ、ミスの引き金となる」と、自らの練習哲学を明らかにしている。
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第一線で活躍し続けた妥協なき準備の背景には、「フィールドで相手をかく乱するためには、最大限のパフォーマンスを試合で発揮できる状態を作り上げることが不可欠」と語る。例えば、一塁ベースの駆け抜けでは、最後の足を置く意識に注目している。「駆け抜けた後に力を抜かず、ゴールテープを切るように最後まで腕を振り切り、しっかりとベースに体重をかける動作を練習してほしい」と強調している。
次の塁への準備を怠らない姿勢も重要だ。一塁を駆け抜けた直後に、後ろを振り返ってしまい、その後の反応が遅れるケースがあることを指摘。これを防ぐには「全力で(一塁を)駆け抜けた後は、全力で止まること」とアドバイスしている。動画内で実演を交えながら、それぞれの動きを具体的に解説する様子が非常にわかりやすい。
さらに、二塁でのオーバーランの際のベースの踏み方のポイントも紹介。多くの選手がベース上部を踏み、方向転換がスムーズにいかない悪例を挙げ「ベースサイドの角度のついた部分を利用して反発力を得る」というテクニックを伝える。この方法により、無駄のない体の動きで効率良く次の塁を狙える動線を作れると語りかける。
加速を持続させるための走り方も興味深い。「頭をまっすぐ、目線を自身の2、3歩前にして走り出せば、スピードが落ちにくくなる」と力説している。「ショートやセカンドの動きを見ると、上体が起きてスピードが減少してしまう」という注意点も。走りながら視線を保つだけでなく、低姿勢を意識することで、最終的に良いスライディングにつながると解説している。
基本的な走り方からテクニカルな要素まで、プレーヤーたちは自分のスタイルに置き換え挑戦すべき内容だ。この論理性と実践性に満ちた思考で、走塁力を一歩上のレベルに引き上げてほしい。
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