楽天・田中も“悪癖改善”で飛躍 名コーチ実演…球威と制球力につながる「前足の踏み出し方」

楽天・田中も“悪癖改善”で飛躍 名コーチ実演…球威と制球力につながる「前足の踏み出し方」

■楽天・田中を“24勝無敗”投手に導いた佐藤義則氏が解説

 

 監督通算1565勝の名将・野村克也氏は「困った時こそアウトロー」と外角低めへの制球こそが“投手の原点”であると説いた。いわばそこが、打者が最もバットの届きにくいところ、打ちにくいところということだ。

 

 では実際に、ストライクゾーン低めに威力あるボールを投じるには、何が大切なのだろうか。動作的にはどうしても投げる腕や上半身に目を向けてしまいがちだが、実は下半身、「前足の踏み出し」に鍵がある。楽天時代、野村監督の下で田中将大を指導した名伯楽・佐藤義則氏が、指導動画の中で実演している。

 

 まずは、マウンドの傾斜を最大限に生かして、どのように足を踏み出すのかが重要だ。軸足(後足)に体重を乗せて溜め込んだパワーを、しっかりと前足で受け止め、上半身、さらにボールへと伝えていく。その過程において、“初めの1歩”である足の踏み出し方・踏み出す方向を間違えると、威力のある球は到底投げられない。佐藤氏は、逆に傾斜によって体の使い方がおかしくなる“NG”の踏み出し方を実演。「理想とは違うのでやめてほしい」という下半身の使い方も解説している。

 

【投手必見】楽天・田中将大も改善して飛躍 低めへの球威・制球力が増す「前足の踏み出し方」

 

 腕の振りを一定にし、球を自在にコントロールするためにも「前足の動き」は重要だ。佐藤氏は実際に投球動作を行いながら、「腕の位置も安定して、あちこち(にボールが)行かなくなる」足の動きについてアドバイス。プロ入り当初、田中にあったという“悪癖”についても回顧し、どのように改善したのかも明かしてくれた。“適切な前足の動き”を、イメージしやすいように詳細に語っている。

 

 2013年、楽天がリーグ優勝を決めた試合で胴上げ投手となった田中が、最後に投じた外角低めのストレートは球威・制球共に抜群の1球だった。その年“24勝無敗”投手となった右腕にも伝授された前足の使い方の“秘訣”を学び、球もちの良いフォームで、低めにズバッと真っ直ぐが決まる投球フォームを身に付けてほしい。

 

【関連記事】

【#1無料動画】林泰祐|現在連載中|米国での指導経験持つトレーナー監修 年代別|パフォーマンス向上プログラム

【第1話無料】NEOLAB|現在連載中|MAX155キロの指導者監修 年代別|好投手育成プログラム

吉見一起|【制球力構築プラクティス】出場機会を勝ち取る鍵 “精密機械"が徹底指南

佐藤義則|ダルビッシュ有・田中将大を指導 名伯楽が伝授「ピッチング上達ドリル」

攝津正|沢村賞投手が伝授 故障と改良から導き出した 制球力を高める方程式

無料
登録