投げ方指導で“やってはいけない”こと 多賀少年野球クラブ・辻正人監督、30年の研究の成果
■何気なく始めるキャッチボールが一番危険「変な癖がついてしまったら一生取れない」
少年野球の指導でありがちな間違いの1つは、「ボールの投げ方」の指導がないがしろにされていることだ。辻正人監督が率い、全国大会優勝3度を誇る滋賀・多賀少年野球クラブの練習に密着動画では同クラブが「投げ方」をどう教えているのかを、動画を交えて紹介。一番最初の教えが肝心だ。
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多賀少年野球クラブでは未就学児や小学校低学年の子どもに、ボールの投げ方をことさら丁寧に、徹底的に教える。「どうすれば一番簡単に、きれいな投げ方ができるか」を長年研究し、試行錯誤を重ねてきたノウハウが生かされている。
辻監督は「みなさんは、ここの部分をアバウトに、ふわっとやってしまいがちです。投げ方の練習をせずに、とりあえずキャッチボールをしようか、くらいの意識でスタートしてしまう」と指摘。「それが一番危険です。変な癖がついてしまったら、一生、取れないのです。高校へ行っても、いい投げ方にはなれない。思い切って(右投げから)左投げに変えるくらいしか(解決方法が)なくなります」と強く注意喚起する。
【初心者対象】多賀少年野球クラブ辻監督が生み出した 小学校低学年のうちから教え込みたい投げ方
多賀少年野球クラブが確立した“正しい投げ方”とは、どういうものか。「まずは“投げる瞬間”から教えていきます」と辻監督。歩幅を広げ、つま先と前の肩(右投げの場合は左肩)を投げる方向へしっかり向け、両肩のラインは水平にし、ボールを持つ手を耳の後ろくらいに構える──この形をしっかりと固めることが重要だと言う。そこから、前の肩を軸に、後ろの肩がそれを追い越していくようにして回転させながらリリースするのだ。
辻監督は、キャッチボールの相手をする大人にも注文をつける。「大人はつい、体を正面へ向けたまま、さっと投げてしまいがちで、子どももそういう投げ方を身につけてしまう。大人もしっかり前の肩を向けてから、投げていってほしいです」。基本中の基本であるキャッチボールをおざなりにしていては、野球がうまくなるはずがないのだ。
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