背中と足で安定感を磨け 小学生高学年向け体幹トレーニングが公開

背中と足で安定感を磨け 小学生高学年向け体幹トレーニングが公開

塩多雅矢氏が教える守備力向上の背中トレーニング

 

 バランス力を鍛えることは、野球選手のパフォーマンス向上において欠かせない要素だ。特に守備や走塁では、動きながらいかに瞬時に体勢を整えられるかが勝負の分かれ目となる。「守備で足を横に出し、バランスを崩しそうになった時、もう1歩踏み込んで向きを変える能力が必要」と語るのは、トレーニングコーチの塩多雅矢氏だ。2022年に中学軟式野球で日本一を獲得した東京・上一色中を投手コーチとして支えた経歴を持つ塩多氏が、指導動画を通じて「今日もうまくなろう」と熱意を伝える。

 

【動画】いますぐ実践したい!|小学生高学年向け|身体制御力養成トレーニング

 

 このアカデミーのテーマは「高校野球で活躍するための体を3ヶ月で手に入れる」。対象を小学校低学年・高学年・中学生の3つの年代に分け、それぞれの発達段階に応じたエクササイズ内容を用意している。特に小学校高学年は新しい動きを覚え、正しい動作を習得するのに適切な時期だという。このプログラムでは身体の動き方や、力を使って体を支える練習が主題となっており、1ヶ月目のDay1は「背中と足でバランスをコントロールするエクササイズ」が指導内容だ。

 

 動画では「背中」をテーマにしたトレーニングが紹介されている。仰向けの状態で膝を軽く抱え込み、体を丸めたまま左右に転がることで、背中の感覚を研ぎ澄ますのが狙いだ。塩多氏は「背中の感覚が薄いとバランスを崩したり動きが制限されたりする。丸めた背中の広さを感じ取りながら動いてほしい」と解説する。15往復ほど繰り返すことで腹筋も鍛えられ、フォームの安定や俊敏な動きにつながる。

 

 続いて取り組むのは、「外乱」の要素を入れた片足のバランス訓練。片足を上げて目をつぶりながら、補助者が肩や腰を押したり引いたりして揺さぶる。これに対し体勢を素早く整える反応力と足腰の強さを鍛える練習だ。「ズレると感じた瞬間に足を次の地点に踏み出すことで、ケガ防止や守備時の機敏な動きへ直結する」という。右左それぞれ30秒のセットを2回行い、終盤には体のブレをさらに少なくすることを目指す。

 

 仕上げは「ジャックナイフストレッチ」。足首を持ち、太ももとお腹を密着させたままお尻を持ち上げ、ももの裏側をじっくり伸ばすストレッチだ。「前屈が硬い選手のためのメニューで、柔軟性の向上に役立つ」と塩多氏が述べるこの方法では、1動作ごとに5秒キープし、10セット繰り返す。その結果、前屈の向上が目に見える形で現れることも多い。身体を理想のコンディションへ整える一助となるトレーニングとなっている。

 

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