「ミットを動かさない」はNG　鷹・甲斐を指導…専門家が明かすキャッチングの極意

2023.12.27

■初心者にも最適…キャッチャーコーチの緑川大陸氏が推奨する捕手ドリル

　捕手としてプレーする上で欠かせないキャッチング。「ミットを動かさない」「ミットを止める」という指導方法が一般的だった時代もあるが、今はキャッチングの知識や技術はアップデートされており、過去の指導法が正解とは限らない。

　今回の動画では、キャッチャーコーチとしてソフトバンク・甲斐拓也捕手を指導するなど、小学生からプロまで幅広く指導している緑川大陸氏が「キャッチング上達法」について紹介している。

　緑川氏は、近年のメジャーリーグで捕手を評価する指標の1つとなっているフレーミングをはじめ、キャッチング技術を追求しており、その豊富な知識を基にドリルを考案。キャッチャー初心者の選手でも取り組める内容になっている。

「小さいうちに、きちんとした技術を身につけることが大切です。経験を積んだ状態でドリルに取り組むと、これまでの形を崩さないといけない可能性も出てくるため、何もない状態から積み上げていくほうが、スムーズに技術を習得できると思います」

　緑川氏が重点を置いているのは「ミットを動かして捕球のタイミングを取ること」と「捕球時に球が投手に見えるようにすること」の2点。その理由について、動画の中でわかりやすく説明しているので、ぜひ見てほしい。

　ドリルは限られたスペースでも取り組めるもので、捕手の構え方から始まり、段階を踏むなかで、無意識にフレーミングができるレベルになることを目標にしている。「1か月実践してもらえれば確実に上手くなりますし、捕手のことをもっと好きになってもらえると思います」と緑川氏も自信を持っている。

　捕手は他のポジションに比べて圧倒的に守備機会が多い。キャッチングは試合を左右する要因の1つとなるだけに、捕手を志している選手は緑川氏の考案したドリルを実践し、将来に役立ててもらいたい。