成長への鍵は“怒らない” プロ輩出の強豪中学、指揮官が語る「反省」と「NG行為」
■2022年に日本一…選手育成に定評のある西尾監督は「伸び伸びやらせることが一番」
全国中学校軟式野球大会で2度の準優勝、さらに、2022年全日本軟式少年野球大会で初の日本一に輝いた東京都江戸川区立上一色中学校。公立校にもかかわらず、強力打線を武器に全国大会の常連へとチームを導いているのが、監督の西尾弘幸氏だ。
今回のTURNING POINTの動画では、選手を成長させるための「怒らない」育成論について、過去の反省も交えながら語っている。
2023年夏の甲子園に出場した共栄学園高(東東京)には3人、専大松戸高(千葉)にも3人の上一色中出身選手がおり、また、2019年ドラフト4位でロッテ入りした横山陸人投手や、2021年ドラフト5位でDeNA入りした深沢鳳介投手らプロ選手も輩出している。
そんな選手育成に定評がある西尾監督は、「子どもたちを伸ばしたいのであれば、伸び伸びやらせることが、今は一番大事だと思っています」と語る。その上で肝に銘じているのが「怒らない」ことだ。
“怒る”という行為は、結果しか見ていない。つまりは、きちんと技術や心を育てる過程にまで行き届いていない。とはいえ、以前からそう心がけていたわけではないと言う。「前は、打ち方1つについても『何やってんだ』『ふざけんな』とやっていました。今思うと(選手たちは)かわいそうだった。申し訳ないなと思う」と深く自省する。
【全指導者必見】強力打線で全国常連…西尾弘幸監督が語る“怒らない”指導による選手の変化
精神的に未熟な部分もある中学生だけに、学校生活などに問題があれば“叱る”ことはある。ただ感情的に怒鳴りつけるようなことはしない。指導者に重要なのは、この“怒る”と”叱る”の区別をしっかりつけることだ。
また西尾監督は、選手たちに無用な圧をかけないために自身に課している「NG行為」や、指導を変える契機になった高校指導者からの一言、また、“怒らない”ことで選手たちに生じた変化についても、動画の中で明かしている。
60代半ばとなった西尾監督だが、「この歳になって、子どもたちに成長させてもらっていますね」としみじみと語る。固定観念にとらわれず、幾つになっても向上心を持ちたい指導者・保護者にとって、指揮官の言葉は強く心に響くはずだ。
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