選手の力を最大限に引き出す指導とは? 中学硬式日本一の監督2人の育成法

選手の力を最大限に引き出す指導とは? 中学硬式日本一の監督2人の育成法

■中学硬式で今年日本一 東海中央ボーイズと関メディベースボール学院

 

 野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のイベント「日本一の指導者サミット」が28日、開催された。小、中学生のチームを日本一に導いた12人の監督を日替わりで招く5夜連続のイベントで、今回は愛知・東海中央ボーイズの竹脇賢二監督と兵庫・関メディベースボール学院の井戸伸年監督が出演。指導方針や練習内容を明かし、参加者の質問にも答えた。

 

 今春の全国大会を制した東海中央ボーイズの竹脇監督は、量にこだわった練習で選手を育成している。選手の成長には成功と失敗の積み重ねが不可欠で、より多くの打席や守備機会を通して成功と失敗を経験するチャンスが増えると考えている。

 

「中学生の試合は7イニング制なので、3打席で結果を出さなければいけません。守備機会も少なく、打球が飛んでこない可能性もあります。練習で数をこなすことで成功体験を得て、自信につながっていくと感じています」

 

 チームには約100人の選手が在籍しているため、少人数のグループに分けて内野4か所、外野2か所で守備練習している。打撃練習もティー打撃、ロングティー、フリー打撃など複数の打席を設けて、選手がプレーする機会を可能な限り増やす工夫を凝らしている。近年増えている練習の効率化や選手の自主性を重視する指導について問われると、こう答えた。

 

「できれば選手の自主性や主体性を大事にしたいと思っています。ただ、中学では色んなことを吸収して、高校以降に生かせる指導を心掛けています。小、中学生は練習するほど伸びる時期ですし、量をこなした人しか質を語れないと考えています」

 

 今年はヤングリーグとポニーリーグで全国制覇を成し遂げた関メディベースボール学院の井戸監督は、知識の大切さを説いた。中学1年生は勉強して知識を得る時期と位置付け「数をこなさないと技術は身に付きませんが、理解しないと効率が上がってきません」と話す。ひたすらバットを振って打力を上げるのではなく、インパクトで無駄なく力を加えるために体の使い方を考えながら練習する。特に骨盤の動きを大事にし、打撃練習の前には正しい体の動きを身に付けるドリルを取り入れているという。指導者によって考え方が異なる部分はあるが、日本一になるチームには確固とした方針がある。

 

(First-Pitch編集部)

 

 

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