
【少年野球ダイジェスト】日々アップデートされる少年野球の指導法、飛距離と走力、そして分かりやすい「投げ方」習得(’25 10/1)
本日の注目テーマは「体の使い方と指導法の工夫」。タオルトレーニングによる打撃技術向上から、キャッチャーの送球精度、走塁の基本動作、そして初心者向けの投げ方指導まで、少年野球の指導者や保護者の皆様に役立つ情報をお届けします。
・初心者への投げ方指導は「動作の翻訳」が鍵 逆効果を防ぐ工夫
(参考:First-Pitch - ディフェンス)
少年野球の初期指導では、複雑な理論や表現を子どもに伝えても逆効果になることがあります。指導者が分かりやすい言葉を選ぶことが重要です。福島の常磐軟式野球スポーツ少年団では、手投げによる故障リスクを避けるため、低学年から下半身主導の投げ方を徹底していますが、「元気よく足を上げよう」といったシンプルな言葉を使っています。手や腕の動きには言及しない「伝え過ぎない指導」が効果的と話します。また、王貞治氏が実施する「世界少年野球大会」のコーチ陣は、投げ方の動作を「From the side!(横に)」などのリズミカルな掛け声で一連の流れを覚えさせることに取り組んでいます。さらに、宮城県の七郷少年野球クラブでは、ボールを握る後ろの肩(右投げなら右肩)とグラブを抱える前の肩(左肩)とを素早く"入れ替える"「肩の入れ替え」を指導する際、白線を引いて「線に沿って真っすぐ」と簡潔に指示するなど、視覚的な工夫で集中力の維持と理解を促しています。
・【参加無料】全国制覇チーム監督陣の指導法が学べる5日間!日本一の指導者サミット2025に今すぐ申込む
・小柄でも飛距離が伸びる!タオル1枚で習得する"バットのしなり"
(参考:First-Pitch - バッティング)
今夏の高円宮賜杯全日本学童軟式野球大会に出場した山梨県の甲斐JBCでは、バットのヘッドを生かしたスイングを重視しています。中込裕貴監督は、ヘッドの重さを利用したスイングを習得させるため、タオルを使った練習を推奨。タオルの先端を結んで回すと、結び目がない場合よりも加速する感覚を選手に体感させます。この「結び目=ヘッド」という感覚が、手首を柔らかく使い、遠心力でスイングスピードを出す理想的なスイングを掴むのに役立っています。監督は、ヘッドが使えるようになればスイングスピードが上がり、インパクトが強くなって自然と飛距離が伸びると説明。体が小さい選手にもフルスイングを勧めており、高校以降のステップを見据えて、小学生のうちにフルスイングを経験させることが、その後のプレースタイルの選択肢を増やすと考えています。
・盗塁阻止へ!捕手のスローイング向上のカギを握る"4/4リズム"
(参考:First-Pitch - ディフェンス)
子どもからプロまで指導するキャッチャーコーチの緑川大陸氏は、捕手のスローイング向上にはリズム感が重要だと説いています。緑川氏が提案するのは、4/4拍子のリズムで行う足運びトレーニングです。「3」のタイミングで右足つま先を90度にステップし、左肩を投げる方向に向けて「4」で左足を出すという動作を反復。このリズムトレーニングで、正確な送球体勢を素早く作れるようになります。特に、盗塁阻止の際に焦って正面を向いたまま投げ急いでしまう小学生には、サイドステップやバックステップで体を横に向けながら投げる正しいステップワークを身につけることが重要です。正しいステップワークは送球精度を高め、肩への負担も軽減させます。
・盗塁成功への土台作り!走塁練習前にお勧めの"もも裏刺激"
(参考:First-Pitch - トレーニング)
元プロ野球選手の片岡易之(現・保幸)さんをサポートしたプロトレーナーの安福一貴氏が、走力アップのための準備運動として「レッグカールジョグ」を紹介しています。このトレーニングは、軽く走る中でかかとをお尻や太もも裏付近にぶつけ、太ももに刺激を与えるドリルです。安福氏は、この練習は「怪我しないようにするコーディネート、バランスを整えるトレーニング」だと説明。運動強度が上がる中で増える肉離れなどの筋肉系トラブルを予防しながら、走る準備を整えることを目的としています。動作の注意点は、膝を絶対に前に出さず、膝の後ろだけの動きに集中すること。このドリルは、盗塁だけでなく、俊敏性や怪我防止にもつながる土台作りの取り組みとして有効です。
編集部のコメント
技術指導は、選手の成長段階に合わせた言葉やツールを使うことで、より効果を発揮します。
関連動画
・【参加無料】全国制覇チーム監督陣の指導法が学べる5日間!日本一の指導者サミット2025に今すぐ申込む
・オリックス・森友哉も実践 ケガ予防、投打が飛躍的に伸びる「身体機能向上プログラム」/久米健夫
・MAX155キロの指導者監修 年代別|好投手育成プログラム/NEOLAB




