
楽しさが鍵! 指導歴30年超の名門チーム、多賀少年野球クラブの秘密
辻正人監督の“遊び心”が育む「楽しみながら上手くなる仕組み」
野球に打ち込む少年たちの姿勢が、楽しさの中で自然と高められていく。多賀少年野球クラブの辻正人監督氏が、軽快な掛け声で子どもたちを煽る。「誰も腕をしっかり振りなさいなんて命令してないよ」と笑う辻氏の指導は、プレッシャーを与えず、ただ楽しませることに注力している。その中で、競争心ではなく自己向上を目指す「勝手に上手くなる仕組み」が生まれているという。
・【参加無料】全国制覇チーム監督陣の指導法が学べる5日間!日本一の指導者サミット2025に今すぐ申込む
辻氏が率いる多賀少年野球クラブは、自身が20歳の時に創設し、指導歴は30年超を誇る。これまでに日本一を3回達成し、22人の甲子園球児を輩出してきた名門だ。密着取材で見えてきたのは「勝手に上手くなる仕組み」を円滑に回す工夫だった。特に印象的だったのは、練習をゲームのように楽しくするための"魔法の言葉"だった。
動画内で辻氏は「競うのは相手ではない、自分の成績やタイム」と語っている。「よーい、ドン!」の一声が子どもたち自身のタイムへの挑戦心を掻き立てるとのことだ。これは野球だけではなく、たとえ宿題であっても使えるそうで、「宿題を何分で終わるかやってみようか」と試してみると、子どもたちは予想以上に熱中するという。明確な指示よりも、楽しむ仕掛けが子どもの自主性を育むきっかけになる。
ポジション練習も同様だ。「全員が同じポジションを経験する。それはチームの中で最高の見本を作り、全体のレベルを引き上げるため」と辻氏は話す。これにより、一つのポジションに縛られず、他者の良さを吸収していく環境が生まれている。このシステムが、子どもたちの技術だけでなく、好奇心や柔軟な視野を養う。
「指導者は見本を動きで見せることが重要」と辻氏は繰り返していた。55歳となった今でも、打撃や守備を実際に見せる。「口だけじゃなく身体で示す」ことで、子どもたちに本物を感じさせる指導法だ。こうした粘り強さと工夫の積み重ねが、多賀少年野球クラブを日本一3回の名門にまで押し上げた理由だろう。
※経歴・情報は取材時
関連動画
・【参加無料】全国制覇チーム監督陣の指導法が学べる5日間!日本一の指導者サミット2025に今すぐ申込む
・オリックス・森友哉も実践 ケガ予防、投打が飛躍的に伸びる「身体機能向上プログラム」/久米健夫
・MAX155キロの指導者監修 年代別|好投手育成プログラム/NEOLAB




