
【少年野球ダイジェスト】野球初心者でも簡単に適切な投げ方が身につく「の」の字腕振り(’25 9/27)
本日の注目テーマは「パフォーマンス向上に直結する技術とトレーニングの新常識」。投球フォームの改善点、非効率的な練習からの脱却、そして守備の初速を高めるドリルまで、少年野球の指導者や保護者の皆様に役立つ情報をお届けします。
・野球初心者でも正しい投げ方が身につく「の」の字腕振り
(参考:First-Pitch – ピッチング)
野球を始めたばかりの子どもたちにとって「投げ方が分からない」という悩みは多く、肘が下がったり腕だけに頼った投げ方は怪我のリスクを高めます。約20校の中学・高校の野球部をサポートするトレーニングコーチの塩多雅矢氏は、簡単にできるテークバックの作り方として「"の"の字腕振り」というドリルを推奨しています。これは、投げる前の腕の引き(テークバック)が小さいと肩や肘に負担がかかりやすいため、全身を使った大きな動作を習得し、怪我防止と球速アップを目指すものです。右投げであれば、三塁側から見て、ひらがなの『の』を描くような軌道で腕を後方に大きく回し、最後に投球と同じように前に振ります。特に重要なのは、円を描き始める際に右手を上から下に落とす「きっかけ」をしっかりと作ることで、この初動が投球全体のスピードと効率的な体の使い方を決定づけるポイントだと塩多氏は強調しています。
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・野球界の伝統「走り込み」はなぜ非効率?成長期に潜むリスクとトレーニングの使い分け
(参考:First-Pitch - トレーニング)
野球のトレーニングとして伝統的に行われる長い距離の「走り込み」は、方法や目的を誤ると選手の成長を妨げるリスクを潜んでいます。現在、ソフトバンクで指導をしている野球スキルコーチの菊池タクト氏は、長距離走を「非効率的」とし、野球に必要な瞬発力とは異なる筋力の発達を促す懸念を指摘。数十秒で走りきれる150〜200メートルのダッシュを実践的なトレーニングとして推奨しています。また、トミー・ジョン手術の権威である古島弘三医師は、医学的見地から過度な走り込みは成長期の中学生の身長の伸びを妨げる可能性があると警鐘を鳴らし、練習を短時間集中型で行う重要性を説きます。東京農業大学の勝亦陽一教授も、練習の目的と内容を一致させる重要性を強調し、投手には30メートル程度の短いダッシュやインターバル走を取り入れるなど、目的を明確にして使い分けることが不可欠だと提言しています。
・守備力向上に不可欠な"1歩目の速さ"を養う!強豪学童が実践する「壁当てジャンプ」
(参考:First-Pitch - ディフェンス)
守備でアウトの確率を上げるために欠かせない"1歩目の速さ"を養うドリルとして、明石ボーイズジュニア(兵庫)が実践しているのが「壁当てジャンプ」です。今年8月の「高円宮賜杯 第45回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント」に初出場した同チームの総監督、筧裕次郎氏(元近鉄、オリックス)が推奨するこの練習は、ボールが壁に当たる直前に軽くジャンプしてから捕りに行くというものです。これは、体が固まった状態から動き出す"無駄な力"を省く効果があり、「静から動」ではなく「動から動」の状態を作り出し、素早い1歩目のスタートを切れるようにすることが目的です。ノッカーや補助役が不要で、ボール1つで効率的に反復練習ができるため、限られた時間や場所でも取り組めます。
編集部のコメント
科学的根拠に基づいた効率的な練習法を取り入れ、選手一人ひとりの成長とパフォーマンス向上に繋げましょう。
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