控え選手にも光が! 進路選択を左右する“育成主義”とは

控え選手にも光が! 進路選択を左右する“育成主義”とは

全員が主役! 井戸伸年氏の選手育成術とは

 

 関メディベースボール学院ポニーの指導が注目を集める背景には、一人ひとりを最大限に活かす緻密な育成がある。総監督の井戸伸年氏は、「(25人のベンチ入り)全員が25ピースの一部で、絵を完成させる責任がある」と語り、個々の役割を重視したアプローチを徹底している。全体練習や試合も「アピールの場」であるとし、選手には常に見られる意識、評価を得る意識を養わせることを強調している。これが選手たちの成長を後押ししている一因だ。

 

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 2023年春にはヤングリーグで日本一を達成し、夏には移籍したポニーリーグでも全国制覇。この勢いを象徴する関メディベースボール学院ポニーは、専門知識豊富なトレーナー陣による指導と、人間性を育む組織づくりを特徴としている。井戸氏は「選手の目標を叶えるためには、適切な練習とアピールが欠かせない」と強調。その上で、進路における具体的な目標達成に向けた習慣づくりが進路選択にも重要となると訴える。本シリーズでは、こうした井戸氏の進路選びアプローチに焦点を当て、多くの保護者や指導者の参考となる内容を提供する。

 

 動画内で井戸氏が語りかけているのは、控え選手にも光が当たる育成主義。「控えだから価値がないのではなく、大会ごとの役割がある。全員が未知数の可能性を秘めている」とし、それぞれの特徴を活かした育成が求められると主張する。実際、自チームで試合機会が少なくとも強豪校に進学し、開花した選手は少なくない。「チームの大人たちによる見極めは、進路選びにおいて要」と、井戸氏は進路選択で何を大切にすべきかを述べている。

 

 また、井戸氏は「試合に出られない状況であっても、一人ひとりに試合経験を積ませる環境を整え、実践感覚を養わせている」とし、指導法が単なる勝利至上主義ではない点を強調している。選手が長期的に成長する機会を提供し、全員がポテンシャルを最大化できるよう本気で向き合う指導のスタンスこそ、選手や保護者の高い信頼を集める理由の一つといえるだろう。

 

 さらに「どんなスイング、どんなプレーも全て評価の対象」と述べ、「評価を意識することで技術も魅力も高められる」という考えが繰り返し示されている。リーダーシップの訓練には選挙制を取り入れるなど、選手に責任感を持たせる仕掛けも充実している。「最後は見極めた大人の手で、適切な進路を選び、選手を伸ばす環境に送り出すことが重要」と、力強く訴えている。

 

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