投球フォームに潜む“魔法” 怪我を防ぐ縦回転と横回転の見極め術

投球フォームに潜む“魔法” 怪我を防ぐ縦回転と横回転の見極め術

三井康浩氏が語る捕球基本動作の重要性

 

 少年野球に取り組む選手たちの上達には、基本動作の理解と反復が不可欠だ。特に投球フォームや捕球動作は、技術だけでなく怪我予防にも直結する重要なポイントになる。動画内で三井康浩氏は、「ハンドリングは肘から先を柔らかく使う」「肩に力を入れると手も硬くなるんで、ピンと張ったりしないようにする」と述べ、柔軟な動きを繰り返し強調している。身体を部分ごとに意識して使い分け、効率的かつ自然なフォームを身につける必要があるという。

 

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 三井氏は1984年の現役引退後、巨人やWBCでスコアラーとして活躍し、藤田元司、王貞治、長嶋茂雄、原辰徳ら名監督を支えた。経験の中で得た観察眼を駆使し、松井秀喜や高橋由伸、阿部慎之助、坂本勇人ら一流選手にもアドバイスを送ってきたという。動画では、選手たちの怪我を防ぐために「投げ方のタイプ(縦回転か横回転)の見極め方」「怪我を防ぐための正確なフォーム」「肩の"ライン"を意識したライン管理法」を解説。選手それぞれの体に合う正しいフォームを知ることが、結果的に故障のリスクを軽減する方法になると語っている。

 

 動画内では、捕球動作についても細かく解説している。例えば、「捕球はやっぱり体の正面。その時に大事なのが、膝がつま先よりも出ない形だ」と指導し、選手の姿勢が最優先であることを強調している。さらには「捕球後は必ずへその位置にボールを持っていき、そこからステップして投げる」といった練習の流れを繰り返し説明している。基礎の反復がエラー防止に直接つながると述べている点は、少年野球の指導においても示唆に富む。

 

 また、グローブの扱い方にも目を向け、「グローブは下に置いといて、バウンドに合わせて下から上に動かす」と語る。フライ捕球では、「おでこの位置にボールを持ってくる動きを教えると正確さが身につく」ことを例に挙げ、正確な捕球姿勢を身につける重要性を説いている。動画内で三井氏が何度も指摘するのは、基本道具の使い方一つを徹底させることで、守備全般の向上に大きな影響を及ぼすという事実だ。

 

 そして三井氏は、遅いボールで何度も繰り返し捕球し、ボールに慣れることが初期練習の鍵だと提言する。速いスピードのボールで力を試すより、柔らかい球を使って壁に当てるなど反復練習を繰り返し行うべきだと話す。この練習法ならば自宅でも気軽に取り組める上、選手たちも楽しみながら技術を磨くことができる。家での短時間の工夫が、選手個々の基礎能力を着実に底上げしていくだろう。

 

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