「アウトになることがほとんどない」 全国強豪チームが実践する「ディレイドスチール」必勝法

「アウトになることがほとんどない」 全国強豪チームが実践する「ディレイドスチール」必勝法

■京葉ボーイズ・関口総監督がTURNING POINTで「ディレイドスチール」練習法を披露

 

 1点を争う接戦において、時に勝敗を分けることになる「盗塁」の成否。走力に特徴がない一塁走者であっても、工夫次第で二塁を奪うことができる作戦が「ディレイドスチール」だ。中学硬式の強豪、東都クラブ京葉ボーイズを率いる関口勝己総監督が、TURNING POINTにおいて、実際に選手たちに指導しながらディレイドスチールの練習・実践方法を披露している。

 

 ディレイドスチールとは、投手が投球動作をしていないときに行う盗塁のこと。捕手にボールが届いてから走者はスタートを切るが、関口総監督は具体的にスタートする瞬間として「(投球が)ベースを通過して(バットを振った時に)当たるところ」と説明する。

 

 特にディレイドスチールが効果的なのは、走者一、三塁で左打席に打者がいる場面。その「当たる」瞬間、捕手は捕球に集中するし、野手もそこに目がいくため隙が生まれる。しかも、打席にバッターがいるために捕手からは一走が見えにくい。「足が遅い選手(が一走)の場合はディレイドの方が(成功する)確率が高いこともある。状況を見ながらやるので、アウトになることはほとんどない」と関口総監督は説明する。

 

 動画の中で特に印象的なのが、指揮官が盛んに「(走者に)『見える・見えない』を言ってやって」と捕手たちに向かって繰り返し声をかけているところだ。キャッチャーが見えない瞬間に、“ドンピシャ”でスタートを切れるか。その意識づけをチーム内で徹底している。

 

【実際の動画】中学強豪チームの走塁指導(2) ディレイドスチール

 

 また、逆の視点から見れば、盗塁練習はバッテリー間の「盗塁阻止練習」にもなる。「投手はクイックで1.3秒以内を目標に投げる。捕手の二塁送球は2.1〜2.2秒が目標」と関口総監督。走者側からすると、それらの秒数+野手がタッチにいく時間を上回る速さで塁に到達すれば、スチール成功ということになる。

 

 こうしてタイムを計測し、具体的な数字として目標を明確化することは、選手たちのモチベーションアップにもつながる。「『できる・できない』ではなく、『こうやるんだ』ということを学んでおくことが大事。引き出しを作っておかないと、レベルもアップしていきませんから」と指揮官。大人数で盗塁練習を行う様子は、まさに壮観。ぜひ動画の中で確認してほしい。

 

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