鈴木誠也を大打者にした「インサイドアウト」の極意 内田順三氏が教える“習得法”

鈴木誠也を大打者にした「インサイドアウト」の極意 内田順三氏が教える“習得法”

■プロ入り直後の鈴木誠也は「バットが外回りしていました」

 

 理想的なバットの軌道とされる「インサイドアウト」。松井秀喜氏(巨人、ヤンキースなど)や高橋由伸氏(元巨人監督)らを指導してきた内田順三氏も、その重要性を説く。広島で打撃コーチをしていた頃には、鈴木誠也外野手(カブス)に勧めていた効果的なドリルがあった。

 

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 インサイドアウトは、バットのグリップを先に出してからヘッドを走らせるスイング軌道を指す。巨人と広島で打撃コーチを務め、現在はロッテの巡回コーチを務める内田氏は「打撃の確率が上がる」と重視。インサイドアウトを意識したことで大成した選手に、広島の打撃コーチ時代に指導した鈴木の名前を挙げる。

 

「新人で入ってきた時から、打撃はコンタクト率が高く、バットの軌道が良かった。ただ、高校まで金属バットを使っていたので、後ろの手(右手)が強くなって右肘に硬さがありました。そのため、バットを早く出そうとしても、バットが外回りしていました」

 

 鈴木と修正点を話し合い、バットを内側から出すインサイドアウトの習得をテーマに掲げた。取り入れたのは、外角に立てたネットに当たらないようスイングする練習。下半身を先に回してからバットを振ると自然にインサイドアウトとなり、上半身も連動したスイングになる。TURINING POINTの動画では、内田氏が練習する際の注意点などを詳しく解説。実践したスタッフもバット軌道が矯正され、よりスムーズなスイングになっていた。

 

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 インサイドアウトのメリットは、本塁ベースの奥行きを使えるところにあるという。内田氏は動画の中で、こう解説している。

 

「バットが外回りすると、1か所に対応できても、他のコースや高さの対応が難しくなります。インサイドアウトでバットを出せるようになれば、インパクトの前、インパクト(の瞬間)、インパクトの後と打撃に幅ができます」

 

 点ではなく“線”でバットを捉えるため、少しタイミングが遅れても、左打者なら打球は左中間に飛び、少し早くなった場合も右中間に運べるようになるという。広島時代に6年連続で打率3割をクリアし、2度の首位打者に輝いた鈴木の実績を見れば、インサイドアウトの重要性が分かる。理想のスイングを見つけるため、内田氏のドリルをぜひ実践してほしい。

 

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