広角打法習得へ…高橋由伸氏が名コーチ・内田順三氏と実践した下半身強化ドリル

広角打法習得へ…高橋由伸氏が名コーチ・内田順三氏と実践した下半身強化ドリル

■数多くの名選手を生んだ名コーチが今すぐにでも実践できる打撃ドリルを紹介

 

 広島、巨人で打撃コーチなどを務め、数多くの打者を育ててきた内田順三氏は、巨人で松井秀喜氏(巨人、ヤンキースなど)、清原和博氏(西武、巨人、オリックス)に続く5番を打つことが多かった高橋由伸氏(元巨人監督)から打撃スタイル変更の相談を持ちかけられた。慶大時代、東京六大学リーグ記録となる23本塁打を放った長距離打者からの脱却、そして実践した打撃ドリルを紹介したい。

 

 1998年、鳴り物入りで巨人に入団した高橋氏だったが、当時は松井氏、清原氏が左右の大砲として君臨。飛距離で到底かなう相手ではなく、内田氏の指導を仰いだ。

 

「最初に彼が僕に話したのは、右の清原、左の松井、彼らの飛距離、そのバッティングを見た時に『これは太刀打ちできない』と。『僕は今まで引っ張りのパワーヒッターで務めてきたけど、広角に打つバッターにモデルチェンジしたい』というような話はしていました」

 

 内田氏は高橋氏の印象について「上段から構えて、グリップから出できたバットを、軸足(左足)を回転させて前で振る。普通は体が開いてバットが出なかったり、外回りしたりするけど、彼の場合は(スイングの)ラインがインサイドアウト。相手のボールの力をうまく利用してはじき返すことができていた」と語る。

 

 高橋氏は投球前から右足を高く上げる一本足打法だったため、あとは足を上げたままボールを手元まで呼び込むことができる強靱な下半身さえ作れば広角に鋭い打球を打つことができると判断。ティー打撃で股を割り、右足重心からボールを呼び込み、左足に重心移動させてから500~600球を打たせた。内田氏は「これで骨格と下半身を鍛えて、一本足で立ってもふらつかない自分の形を作った」と述懐する。

 

 上半身については、トップの位置からボールに対して無駄のないスイングをしており、特段言うことはなかった。高橋氏に「どうやって指導されたんだ」と聞くと、幼少の頃より、父から長い竹の物干し竿をよく振らされ、脇の締め方などを培ったという。

 

「バットが長いと、体から離れると遠回りして振りにくくなる。そうすると、体の近くを通さないと長い棒を回せっていうのは難しくなる。小さい子だと地面についてしまう。これを地面につかないように一生懸命、振ることによって、自分のスイングアーク(スイングをしたときにできるヘッドの円弧軌道)がちゃんと入ってくる」

 

【動画あり】高橋由伸が実践 「最短距離のスイング軌道」が身に付く練習法

 

 動画内ではTURNING POINTのスタッフが実践。棒の先端が地面に落ちないようにグリップをへその前に“引っ張り出す”ことで、上半身のみの力に頼らず、体全体を使った理想のスイング軌道が身につくという。

 

「ボールを近づけてバットを早く出せるっていうのが彼の特徴。みんながそれを臨んで練習するんだけれど、それに対して長いバットっていうのはいい練習方法だと思う」

 

 アウトサイドインのスイング軌道で悩んでいる選手にはぜひともこの物干し竿ドリルを実践してもらいたい。

 

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