巨人・阿部慎之助も実践したソフトボールのティー打撃 名コーチ内田順三が明かす効果

巨人・阿部慎之助も実践したソフトボールのティー打撃 名コーチ内田順三が明かす効果

■多くの名選手を育てた内田順三氏がTURNING POINTで分かりやすい打撃ドリルを紹介

 

 広島、巨人で打撃コーチなどを務めた内田順三氏は、豊富な打撃理論で数多くの打者の悩みを解決してきた。巨人で捕手ながら406本塁打をマークした阿部慎之助氏(巨人1軍ヘッドコーチ)は現役晩年、以前のようにボールを押し込むことができずに苦労していたという。今回は阿部氏も実践したミスショットを減らすドリル、ソフトボール打ちの効果を紹介したい。

 

 ボールを押し込めず、バットのヘッドが早く返る、または遅れて出ると、面でボールを捉えることができずに凡打が増える。阿部氏は力強い打球を取り戻すため、内田氏に相談を持ちかけた。

 

「阿部選手から『今までと同じようにヘッドの先が前に出る、押し込むようなバッティングをできるようにするにはどういう練習方法がありますか』と来たもんだから、僕はそれだったら大きなボール、ソフトボールでロングティーなり、ティーなりをしながら試したらいいと」

 

 左打者なら、ステップした際に投手方向へ向けた右足の内転筋を絞り、前の壁が崩れないようにする。壁ができることで、バットのヘッドが前に走る。「彼はインパクトに最大限の力を出すために自分の体を逆運動させながらボールに衝撃を与えるというのが特徴だった」と内田氏。打撃練習で腰を逆方向へと捻る「ツイスト打法」を徹底させ、バットのヘッドが走る感覚をよみがえらせた。

 

 そして、ソフトボールを使ったティー打撃ではミートポイントの「幅」が広くなるように、インパクトの前と後ろにもボールがあることをイメージさせる。ボールのラインにバットを入れ、押し込んでいく感覚がないと、硬式ボールよりも40グラムほど重いソフトボールを遠くまで飛ばすことはできない。動画内ではTURNING POINTのスタッフが実践。「点」ではなく「線」でミートしている様子がよく分かる。

 

【動画あり】阿部慎之助が実践 力強い打球の源 「押し込み技術」習得法

 

「バットのヘッドを前に出してその幅を通過させる。それが押し込まないと(ミートポイントが)1点だけになっちゃう。1点だけは打てるけど、違うボールがきたらトップスピンになったりフライになったりする。幅を作ってやって、自分の目線のところに打つくらいの感じです」

 

 阿部氏はまず、ソフトボールでティー打撃をした後に、フリー打撃に臨んだという。当然、硬式ボールは軽く感じられ、振り抜きがよくなる。

 

「ソフトボールを打った後だと、ゴルフボールを打っているような感じになる。そういう風に自分の体感の中でボールの押し込み方、振り抜けがよくなるということを、阿部選手はやったということですね」

 

 大谷翔平(エンゼルス)は「プライオボール」と呼ばれる重さの違う数種類のゴムボールを使い、投球フォームの改善や球速アップを目的としたトレーニングを行う。打者もスイング確認の際に、重さの違うボールを打つことはおすすめのドリルだ。

 

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