
保護者会なし、手伝いも任意――それでも部員66名が集まった少年野球チームの「親との距離感」
創設から4年で、部員66名。栃木県大田原市で活動する少年野球チーム「ABLAZE(アブレイズ)」には、決して子どもの数が多いとはいえない地域で、多くの選手が集まっている。
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では、どのように部員を増やしてきたのか。
大倉崇代表に尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「部員を集めたいと思ったことは、ほとんどないんです」
大々的に選手を集めたわけではない。多くは、実際にチームへ通う保護者たちの口コミから自然に広がっていったという。
その背景をたどると、ABLAZEが大切にしてきた「保護者に負担をかけすぎないチーム運営」が見えてくる。
「送迎だけしてください」保護者会も、練習の手伝いもない

ABLAZEには、いわゆる「保護者会」がない。
練習の手伝いも任意。保護者に対して大倉代表が基本的にお願いしているのは、子どもの送迎だ。
「基本的には、送迎だけしてもらえれば大丈夫です」
もちろん、チームに関わりたい保護者が、自ら協力することはある。
ただ、それを「全家庭がやるべきこと」にはしない。
イベントなどについても同様だ。何かをやりたい家庭がいれば全家庭に案内するが、参加できない家庭を責めたり、参加を強制したりしないというルールを設けている。
親の熱量が、子どもの熱量を超えないように

大倉代表が保護者に伝えていることが、もう一つある。
子どもの野球への熱量を、親が超えないこと。
もっと練習してほしい。試合に出てほしい。上手くなってほしい。
子どもを思うからこそ、保護者の期待が大きくなることはある。
しかし、その気持ちが子ども自身の「やりたい」を追い越してしまえば、いつの間にか野球が「やらされるもの」になってしまうかもしれない。
だからこそABLAZEでは、チームだけでなく家庭でも、子ども自身の気持ちを中心に置くことを大切にしている。
募集ではなく、「このチームいいよ」という口コミで66名へ

チームが始動した当初、選手はわずか一人だった。
大会に出場できるだけの人数すらいない時期から、それでも少しずつ選手が集まってきた。
その広がりを支えたのが、保護者同士の口コミだった。
2026年8月現在、部員は66名。6年生11名、5年生23名をはじめ、多くの子どもたちがABLAZEで野球をしている。
「どうすれば部員を増やせるのか」と考える前に、今いる子どもと保護者にとって、より良い環境をつくる。
ABLAZEに66名が集まった事実は、少年野球チームの部員募集を考えるうえでも、一つのヒントを与えてくれる。
ABLAZE チーム概要

チーム名
ABLAZE(アブレイズ)
創設
2022年
※野球チームとして大会へ本格参戦したのは2023年秋から
部員数
66名
6年生11名/5年生23名/4年生以下
活動場所
栃木県大田原市
旧蛭田小学校グラウンド・体育館、大田原市内グラウンドほか
活動日
土日・祝日を中心に活動
チーム練習は午前8時30分〜11時45分を基本とする
土日午後・水曜夜には希望者向けスクールを実施
主な成績
2026年 Gas One カップ栃木県大会 優勝
2026年 年中夢球杯栃木県大会 優勝
代表・総監督
大倉 崇(おおくら・たかし)

代表プロフィール
1976年、栃木県大田原市出身。小学生時代に野球、サッカー、バスケットボールを経験し、中学では軟式野球、高校では硬式野球をプレー。少年野球指導に16年携わる。現在は一般企業に勤めながら、NPO法人「SOLUTRO」に所属し、ABLAZE代表兼総監督として地域の子どもたちのスポーツ環境づくりに取り組んでいる。
チーム公式Instagram
ABLAZE 公式Instagramを見る
※記載情報は2026年8月現在








