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【後編】「肩の荷が下りた」引退の決断と、音楽という新たな表現の場

【後編】「肩の荷が下りた」引退の決断と、音楽という新たな表現の場

東北楽天ゴールデンイーグルスなどで活躍し、首位打者にも輝いた鉄平さん。波乱万丈な野球人生を歩んできた鉄平さんに、致命的な怪我に苦しんだ現役晩年から引退決断の裏側、そして現在情熱を注ぐ音楽活動や解説業で見つけた新たな楽しみのエピソードを伺った。

 

――鉄平さんの野球生活の終わりが見えてきたのはいつ頃ですか?

鉄平:2012年頃からです。自分が思い描いている動きと実際の体の動きがズレてきて、違和感の中でしかバッティングができなくなったんです。ただ、引退する2015年にはイ・デホの打ち方を真似したことで感覚が戻り、ファームで4割以上打てるまで復調しました。

 

――そこまで感覚が戻っても、続けるきっかけにはならなかった?

鉄平:実は、バッティングは良くても足の怪我という別の問題が発生したんです。スピードが持ち味の選手にとって致命的な、左の坐骨結節の損傷でした。走れないまま代打で出て、一塁まで思う様に走れない。塁に出ても代走を送られる日々。少し良くなって守備についたら、今度はハムストリングが切れてしまって。走れない自分自身が許せなかったですし、30代の走れない短距離バッターなんて、獲る球団もないだろうと引退を決めました。

 

――小学生から続けた野球を引退する決断に、未練はありませんでしたか?

鉄平:すごくすっきりしました。重たいものが無くなり、まさに『肩の荷が下りた』という感覚で、ホっとしましたね。引退後は、GWに遊びに行くとかバーベキューをするとか、野球をやっていたがゆえにできなかった些細な『普通の生活』を回収して過ごしました。

――現在、解説などご自身の理論をアウトプットする機会が増えていますが、いかがですか?

鉄平:現役時代の感覚を言語化するのは難しくもありますが、楽しいですね。先日の配信で生島峰至さんとご一緒した際も、生島さんのバッティング論や『ヒールダウン』の話を聞いて『確かに自分もやってたわ!』と気づかされるなど、すごく刺激になりました。ただ、最近SNSでプロがやっている極端な練習動画などは、アマチュアの子が意図を勘違いして真似してしまう危うさもあるなと感じています。プロは『体が開くこと』を防ぐためにあえてやっているだけなので。

 

――ちなみに、野球をやっていた現役時代と今、どっちが楽しいですか?

鉄平:楽しいか楽しくないかで言ったら、音楽(ギター)をやっている今の方が楽しいですよ(笑)。野球はある程度『成功(ヒットなど)』しないと感動を届けられませんが、音楽は下手でも、聞いてくれる人がそれぞれの解釈で楽しんでくれる。自分のやったことがダイレクトに伝わるのが面白くて、今はすごく楽しいですね。

 

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